068 やっぱり母国語が一番
『んんーなかなかやるじゃねェか』 「グラウンドが荒れた」
ダメツナにしてみりゃ中々やるもんだな、と私が感心している隣で、むすっと機嫌が悪いヒバリ。
まぁまぁ落ち着きなさいよ。
とは口先で言っておいたものの、実際私の神社がこんなことになっていたら奴らをブッ殺してやろうかな、と思うほど辺りは悲惨な状態だった。
「XANXAS…一体これは」
うっわ、めんどくさっ。ダメツナの奴、アルファベットゥで言いやがった。 外来語だよ!!横文字だよォォォォ!!……ムカつく。
キーッとハンカチを歯に挟んで悔しがるポーズをとっていれば、死んではいなかったのか、土に埋もれたゴーラ氏が起き上がり、ダメツナへと突進していく。
彼はそれを片腕で止めたかと思えば、手の炎の熱を利用して頭の上から、
ズバッ!!
そいつを、焼き叩き切ったのだった。
「おお!!」「やったぜ!!」
ズンッとデカブツは重そうな音を立てて膝をつき、熱による金属の熔解部分からは白い煙が絶え間なく宙に流れては消えていく。
そのゴーラの体から垣間見えるものに私は、少し違和感を覚えた。
『…コードが大量にある?』 「?…ちひろ?」
ズッ…
何か不吉な音が聞こえた。
「?!」
ダメツナの奴もそれに気が付いたようだ。
スローモーションのように、中に入っていたソレは――
体中についていたコードのようなものを
地面に倒れこむ勢いで、無理やり外しながら――
ゴッ!!!!
腹は、真っ赤な血によって染められていた―――
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