052 旅は道連れ世は…追いはぎじゃァァァァァ!!
「よう恭弥、今日は戦う前に指輪の話をしておきてぇ。何かだましてるみてーでスッキリしねーしな。」 『てめーがしね』 「そーいう意味じゃねーよ!!」
「いいよ興味ないから、貴方をグチャグチャにすること以外。」 『私はてめーをミンチにしてぇ』 「ちひろは恭弥より言葉悪いな。」
ヒバリはトンファーを、私は幣を構える。 並盛中の屋上。 マフィアボンゴレの同盟ファミリーのボスである跳ね馬のディーノは、平穏な学校生活を送っている一般人の頭上で、とんでもないほどの殺気を飛ばす二人と睨み合いが続いていた。 とは言っても、一方的に睨まれているだけなので彼は苦笑しているだけなのだが。
「…オレはちひろの家庭教師じゃねーんだが」
その言葉に私はピクリと反応する。
『オイ、さっきっから名前呼びしてるけど悪寒が走るから止めろ。私は家庭教師なんざいらねェ!!ただてめーを…』
目の前に居るソレを睨む。
『金髪下まつ毛を抜きてェだけだァァァ!!』
ドゴォォォォォン!!
「うおっ!!」
ちっ外したか。 力任せに幣をふるえば、屋上のコンクリートに月のクレーターの様なくぼみができる。 金髪のヤローはビビりながらもまるで跳ねるかのように避けていった。
そう、その姿はまるで名の通り跳ね馬…
跳ねる…馬…
馬…ウマ…うま…… 「鹿。」
『誰が馬鹿だァァァァァァ!!』
ドゴシャァァァァァ!!
「いやオレは言ってねえ!!恭弥っ!!」 「……。」
今の一撃でコンクリートに埋まった幣を引き上げ、更にそれを下にたたきつけるように奴に向けて振り下ろす。
風がビュゥ!!と切れるほどのスピードは出したが、彼はさっきと同じように後ろに体をずらしてギリギリ避けたのだった。
『甘いッ!!』
避けるのを見きっていた私は、武器を地面に叩きつける寸前で軌道をずらし、先ほどよりも力を強め右から左へと大きく幣を振りまわした。
そう、彼の顔面に向けて…
「!!しまっ…」
『あばよ』
「ボスッ!!」
ドガァァァァァァン!!
大きな砂埃が舞い上がった。
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