047 金髪とブロンドの違いって何?
「ねぇ、君に手紙が来てるよ、書類みたいだけど。」 『ふふぁふぃ?ふぉふぇ、ふぃふぃふぇふぃふぃふぇ』 「全部食べてから喋りなよ。」 『ゴクン――手紙?どれ、見して見して。』
現在の時刻――午前十時ぐらいだと思うよ多分。
応接室にて、いつも通りゴロゴロとソファーの上でヒバリの膝枕とお菓子のクッキーを楽しんでいた私に一枚の紙切れが渡された。
『何々?…“並盛町での爆発事故による損害費用はこちら側にて一切負担したします。なお、明日の正午に並盛神社にて謝罪もかねがね、状況の説明をいたしますのでなにぞとよろしく。…チェルベッロ機関”』
チェルベッロ?何それ、チェリーみたいな感じ? つーか並盛で私が入院(という名の睡眠)をしている間にそんな事が起こってたんか。
「ふーん、頑張ってね」 『…めんどくさいんだろ?!そこは優しく一緒に行ってあげようか的な言葉はでないの?!』 「だってここの地主はちひろでしょ。」 『そりゃそうだけど…あり、ヒバリン何持ってんの?』
風紀委員の仕事分担表をチェックしながら、ヒバリは指先で丸い形をしている何かを弄んでいる。
「知らないうちに届いてたんだ。いらないからちひろにあげようか?僕はつけない」 『…いや、いいです。何かそれ手にしたら自分の身に嫌な事が降りかかりそう。ヒバリに降りかかればいいと思うザマァ』
「!」
ヒバリの殺気がすぐそばのドアへと向けられる。 どうしたチキンよ。何かいるのかい? 私も少し体を起して、ドアへと視線を向けた。
ガラリと音を立てて、戸が開く。
「お前が雲雀恭弥だな…それと、お前が並盛ちひろ。」 「…誰…?」
おやおや、金髪の外国の人が来ちゃったよ。髪の毛くるんってしてるな。
「オレはツナの兄貴分でリボーンの知人だ。雲の刻印のついた指輪について話がしたい。」 『だが断る』 「お前にゃ言ってねー」
ピシャリと私のボケは突っぱねられた。
ちくしょーなんだよ、ちょっとふざけてみただけじゃんか。 涙目になってヒバリの膝へとリターンすれば、それを避けるかの如く彼はスッと立ち上がる。
「ふーん赤ん坊の…じゃあ強いんだ。」
あれ、何だこの会話。 何かオラ、嫌な予感がすっぞ。
「僕は指輪の話なんてどーでもいいよ、貴方を咬み殺せれば…」 「なるほど問題児だな…いいだろう、その方が話が早い。」
どこに忍ばせておいたのか、金髪のにーちゃんは自分の武器であろう鞭を取り出し、ビッと構える。 それに応えるかのようにヒバリはトンファーを手に取ったのだった。
…何かオラ、ワクワクすっぞ!!
『んじゃあこの勝負、この並盛ちひろが仕切らしていただこう!!応接室じゃあ(私のクッキーが)壊れるからとりあえず屋上に移動したまえ!!共に手加減は一切無用、どちらかが倒れるまで勝負は続くぜ!!みんな、絶対見てくれよな!!』
「…なんでちひろが仕切ってんの、なんで偉そうなの」 『審判ってこんな感じじゃない?』 「……。」
そう言えば金髪のにーちゃん、雪合戦のときにいたな。
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