025 海に入る際は日焼け止めを塗ろう!!マジで背中がシャレになんないことになるから!!
夏です!!暑いです!!エアコンフィーバー!! …すんません、テンションあがってました。並盛ちひろです!! 強い日差しがさんさんと照りつける、夏。そんな真夏のイベントと言えば? …そう!!海・水・浴!!
「うるさい。どこにむかって喋ってんの」 『目の前にはテメーしかいねーだろ。そんなことも分かんないのチキン』 「今日のお菓子のアイスは僕が食べ『嘘っス。マジすいませんっス』…。」
何だその憐みの目は。テメーに合わせて中二っぽくしてやったというのに。 あれ、そういえばいつもこの辺でアイスを持ってきてくれるママン草壁がいないぞ?! パンナコッタ!!(訳:なんてこった)
「草壁なら仕事だよ。最近、ひったくりの事件が多発していてね…追跡してるけど、なかなか尻尾がつかめないんだよ」
珍しくため息を零すヒバリ。
疲れてんのかなーと、私は冷凍庫に秘められた秘宝、アイスクリームを発掘して彼に渡…そうとはせずに、自分の口元へと運んだ。 うひょー、つめてぇうめぇ。
『一口あげようか』 「うん」
私の食べているチョコ味のアイス(食べかけ)を差し出せば、一番冷えてそうなおいしいところをペロリとなめた。 なんて奴だ。 その上、抹茶味の方がおいしいなどとほざいている。 贅沢な奴、ヒバリ。これだからヒバリはヒバリなんだよヒバリ〜
『なぁ、プール行きたい。』 「は?何、突然。」
そんなヒバリの机の上に積まれた書類の山からなんとなく気分で一枚だけ紙を抜き取れば、まるでジェンガのようになだれ落ちてしまった。 当然、仕事をしていたヒバリンの邪魔になるわけで。
…おっとォ、そんな怒んなよヒバリン。無言の重圧はやめようぜYOU。
「プールなんて行かないよ、誰がそんな群れる所に行くと思う?」 『おや、想像してたよりもあんまり怒んなかったね』 「ちひろのアイスを書類に落とされるよりはマシだと思って。」 『おっとォ、ヒバリン意外とポジティブシンキングゥゥゥ!!』 「バカ。」
アイス落とされるよりマシって、どこまで私の精神年齢が低いと思われてんだろ。 ピチピチの18歳かな?!ごめんね若くて!! …あれ、今私14歳だ。
『そうだ、海へ行こう』 「どこのキャッチフレーズ?」
『いいじゃん、行こうよォォォ!!川は今遊泳禁止になってるからウミ!!ウニ!!…じゃねーや海!!行きたいープールがダメなら海ー!!水が無きゃ干からびるゥゥゥ』 「大丈夫だよ、ちひろは爬虫類だから。…どうせウニが食べたいだけでしょ」 『何?!貴様っエスパーか?!』
すると、生ぬるいショコラ色(決して茶色とは言わない)の液体がが手の甲を覆うように、溶けていった。 あ、ヤベっもうアイスの原型とどめてねーじゃん。 慌ててそれにかぶりつけば、あまりにも勢いをつけすぎたのか、甘くて冷たい液体が気管支に入り、むせるむせる。
『ゲホッガハッウゲホッ…あーひどい目にあった。行こうよヒバリ、爬虫類にもうるおいは必要だよ。生活のうるおいがな!!』 「そんなに行きたいなら君が一人で行けばいい話でしょ。僕は群れてる場所にも暑いところにも行きたくない。」
ヒバリはぐしゃぐしゃになった書類をきれいにまた整頓して、机の端に積み始める。
『海の場所、ちょっと遠いじゃん。だからヒバリの白バイで連れて行ってもらおうかと思って。』 「僕が乗ってるの、白バイじゃないけどね…まぁ連れて行くだけなら行ってあげてもいいよ。」 『マジでかァァァ!!』
ちょっと上から目線の発言が気になるけど、今のKindなヒバリなら許してやらなくもない!! テンションが上がった私は二本目のチョコアイスにチャレンジすべく、冷凍庫へと走った。
…バニラ味しか、なかった。
ジーザス!!
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