復活 | ナノ




 
 
 
024 新学期って浮かれてる奴らが多い…って言っている奴らこそ、その中の一員



『よーダメツナ、久しぶりだな。相変わらずダメなオーラを全身から放ちやがって。』
「…おはようちひろちゃん、朝から辛辣な言葉をどうもありがとう。」

春休みが終わり、新学期。
始業式の今日、久々に学校へと足を運べば、バッタリと校門の前でダメダメライフをエンジョイしている彼に出会った。

何だその眼は、なんか文句あんのか。負の感情が脳内の90%を占めている奴め。

門をくぐり、クラス発表の掲示板の前へと進み出る。
まずはA組の掲示板から見ていくか…えーっと“並盛”の文字は…ない。
次に視線を変え、B,C組の女子の名前を見ていくがその中に私の名前は一向に見られなかった。

流石の私もこの結果には、顔から血の気が失せていくのが分かる。

何?私、何かやらかしたっけ?
確かにヒバリには秘密で雪が降る中、プールの水を40℃の温水に入れ替えて温泉として一人で入っていたし、ヒバリに黙って応接室のお菓子をむさぼり食べていた。
でもその後にキャッツアイみたいなカードを残してきたから絶対にばれていないはず。

隣をチラリと見れば、ダメツナが頭を抱えて留年?!とか叫んでいた。

『ま、まさか…お前も?』
「えっ…ちひろちゃんも?もしかして…」
ない、と口パクでダメツナが言い、私は首を縦に振る。
声を発しないのは、この状況を受け入れたくないからだ。

『とっ、とにかくもう一度、A組から見てみようぜ!みみみ見間違えかもしれん!!』
「ちょっとちひろちゃん!!どっどもりすぎだよ!」
『て、てめーもな!!クソツナ』

A組の掲示板の前に戻り、もう一度女子の名前の欄を見直す。
な行、な行…な…な…並盛は…やっぱなくね?

「あった!!隠れてた!!」
ダメツナが隣で歓喜の声をあげる。

どうやら名前が派手派手なデコレーションに埋まっていたらしい。
内藤ロンシャン?…ん、内藤?…な行?
その名前の下のデコレーションをはがしてみれば、“並盛ちひろ”の文字が露わになる。

何で男子の名前の列の中に、女である私の名前が入ってんだゴルァ。おい、今誰だ男だよなっていった奴。誰だ私の名前札をこんなところに張り付けた奴。
あそこにいるハゲかコノヤロー。

『ちょっと担任、シメてくる。』
「え?!」

バキリ、と拳の骨を鳴らしながら私は校舎の奥の方で、若い新米女教師と談笑しているハゲへと足を進めていった。
ダメツナが止めようとしたけど私は何者にも縛られないぜ!!

この後、少し運動して汗をかいちゃった。テヘペロ☆(ウインク)
「ワォ、気持ち悪いよ」『うるせーチキン!!』


「えーっと担任に不幸があったので代理に来た、リボ山だ。」
「(絶対ちひろちゃんのせいだ…)」

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