復活 | ナノ




 
 
 
110 怖い時はきっとトイレにもお風呂にもいけない



なんやかんやとヒバリと喋っているうちに話は淡々と進んでいき、気がついたら並盛に戻ってきていた。Why?なぜ??あっ私の家だ。


「てめーが話を聞いてなかったからだろーが!!馬鹿!!白蘭が追ってくるからユニを守るんだぞ!!!このすっとこどっこい!!」

『うるせェ!!久しぶりの登場だからって冒頭近くで出しゃばってくんじゃねーぞ!!うおっ風圧風圧』


どうやらあの白い被り物の少女はユニという名前なんだとか。ビュンッと重い圧を受けて、私は腕に力を込める。うーむ風でハゲそうだ。


「一つ並中の方に落ちた、見てくる。」

『?!?!私はここに残るぞ!!!』


バッとヒバリの学ランから手を放し、十年後のママンがいい感じにふわりとキャッチする。なんて包容力のあるフランスパンパワーだ・・・!!つ、つよい・・・


『並盛に着いた以上、私の守るべきもんは神社でありこの街全体だ。一人の少女に肩入れするつもりはないね!ヒバリが並中を守るように。』


ドヤァァァと決めゼリフを投げつければ、見事にヒョイっと回避するかの如く奴は体をひねった。そう、その身のこなしはまるでドライブスルーのように・・・


「そうか!!白蘭がやって来ると言うことはこの並盛が戦地ということ・・・ちひろさんはここにいてください!!恭さん!!私も共に生きます!!」


おい、漢字が違うぞ大丈夫か。


『残念だけどヒバリンの背中で十分あったまったし、エネルギーはありまくりになったし。私という癒しの存在がロストしたらからといって、このあと生きていけないなんてバカなことは「ちひろの方が頭がわいてるから大丈夫さ。」・・・さいですか』


余計な一言をぶん投げてきやがる。その余裕、いつまで続くか見ものだわ!!!

どうやらあの下まつげも行くという。どっちみち戦う相手、とやらがバラバラになってユニを追ってくるんだとか。あの子を手に入れてどうするんだろう・・・?ロリコンかな??言っちゃ悪いけど・・・ロリコンかな??


『私はここに在る。だからヒバリィ!必ず帰ってこいよォ!!!ママンの練り切りが楽しみでしょうがないんだからなァ!!!和菓子!!!』


軽快なステップで神社の石段を下りていく彼にそう叫べば、ホント甘いものが好きなのな!と近くにいたAIR・山本に頭をガシッと片手で掴まれる。
その姿はまるでゲーセンのクレーンさながら。・・・知ってるか?今私、地に足が着いてないんだぜ?なんなの?何がしたいのこの空気。


「ディーノさん!!あの・・・オレは・・・どうしたら!?」

「お前はまず安全なアジトへ連れていけ!!」


ダメツナは焦って顔が真っ青だ。ボスだというのにこんなにオロオロしていて大丈夫なのだろうか、軽く心配になってくるわ!!まっ私はそんなん知ったこっちゃない・・・


「・・・ちひろももちろん協力してくれるよな?」


にこやか、そして爽やかに微笑みながらも山本さん(空気)はギリィと頭に強い力を加えていく。マジで何があったの??未来に来てから何の空気を吸ったの??

アッ、無理っスね・・・そう言うことのできない状況だったのである。


これが・・・・・・気圧・・・!!!


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