107 チョイス!!!からの〜?
『信じられないよヒバリ君。まさか私の上に降ってくるとは思わないじゃん、受け止められるわけないじゃん、アンタじゃあるまいし。』
「流石はちひろだよ、僕が上にのってもビクともしない。まさに不動の並盛」
『ちょっと何を言ってるかよくわかんないっすね〜すいまっせーん!!!翻訳機お願いしますーチキン限定で!!!』
チキンと地面(ディリテ)のサンドイッチっつーのはなんともつらいもんだ。おかげ様で背中がとんでもなく痛い。あまりの激痛に動けないと私が駄々をこねた為、現在ヒバリの背にしがみついてゆっさゆっさとゆられている。
もちろん炎をあの顔面真っ二つ野郎の機械にぶっ放してやるという交渉の上での話。まったくとんだ体力の無駄遣い、全然省エネじゃないね。
「ねぇ、聞いてた今の話。」
『おっ?何、焼肉がなんだって?とうとうチキンも参加決定?』
心の優しいチキンは私を見事にスルーし、話の内容を伝えてくれる。どうやら今回の戦いのフィールドとなる高層ビルの真ん中にヒュンッと移動した、ということらしい。 ああ、通りで私の家が見えないと思った。
皆は移動するときの衝撃でしりもちをついているようだが、ヒバリという名の座布団におんぶされている私には何の衝撃も無かった!!!フハハハハハ残念だったな!!!
「何度も会っているような気がするけど、僕と会うのは初めてかい?綱吉君。」
「でっでたー!!白蘭と真六弔花!!」
『え?真って書いてリアルって読むの?!ブフォッ!!!中二!!ブククククッ…ヒバリンに倒せるっかなー?』
「ちひろ、うるさいよ。フン、こんなの僕一人で十分だ。」
すると目の前にいた髪の長いおっさんだかお兄さんだかがハハンッと鼻で笑う。
『ハハッ!!!(ウォルトボイス)』
「どうやら私と同じ雲属性の守護者は学生服の君のようですね。後ろのネズミは…ああ、彼女が並盛の主ですか。私は桔梗、お見知りおきを。」
いや、もう見てるからいいです。さっさと帰郷しては如何でしょうか。
そう言ってヒバリの学ランに顔を埋めてみる、これがなかなかくせになる温かさで、気持ちがいいんだ。深い意味は無いよ。 単に知らん人と話して眠くなったのか、あるいはさっき炎を出して疲れたのか。
とにかく眠いので寝たいと思います。
「ひっばーりチャン♪……ん?ちひろチャンは寝ちゃったの?」
「……」
ヒバリは白蘭の問いに答えることなく、よいしょと彼女を背負いなおした。
「あ……ジャッジをお願いしそこなったや」
とりあえず、私は寝ておいて正解だったようだ。
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