106 ほどほどにって言ったでしょうが焼肉!!!!
顔を真っ二つにしたのにもかかわらず、白いあいつはニコニコと笑顔を絶やさない。某動画サイトにでも行って投稿してくればいいのに、生中継してやろうか。
「君がちひろチャンかー!!おっとゴメンゴメン顔が滑っちゃった♪」
『テメェ顔が滑ったぐらいで許されると思うなよォ!!あの山は私のモンだ!!ちゃんと壊したらしっかり直して返しなさいってお母さんに習わなかったの?!このゆとり世代はまったく!!!』
「いや、その前に誰か顔すべるって何だよってツッコんでやれよ。」
ディリテに乗ってフワフワと浮いているが、下の方が何やら騒がしいので降りていくことにした。後で山の修復代金請求しよ。軽く億越えすんじゃねーかな、山育てんのに何百年かかると思ってんだこの野郎。
『あー一発殴ったらすっきりしたよこのスットコドッコイが!!!』
「全然物足りなさそうな顔をしてんな。口と顔が一致してねーぞ」
『フン!!!』
赤ん坊にはわかるまいよ。この私の憂いを帯びたこの感情を…この疼く右腕が物語っているのさ… 中二病は消えろと辛辣な言葉を浴びせてくるのは、人の事を棚に上げている獄寺の野郎だ。なんだい、あんたも暗号とが授業中に作ってんだろ、立派な中二病じゃねーか。私は違うけどね!!!か弱い妖精フェアリーみたいな。
「並盛殿…大丈夫ですか。あの、精神科だったらすぐご案内できるのだが…」
『うるさいぞ葉っぱ!!!私はなぁヒバリがいなくてイライラしてんのよ!!!』
「なんでヒバリなんだ?」
笹川兄がひょこりと顔を覗き込んでくる。ああ、そいやあいたなこいつ。すっかり忘れてたよ登場回数がないからさ…うわっスーツ似合わないね。
『ヒバリじゃなかったら他に誰がいるんだよ。私の隣にいるのは、ほんのちょっぴりママンとヒバリさ!!!onlyヒバリ!!!』
あ、onlyはちょっとやだな、想像したらなんかやだ。ヒバリがそこらじゅうにいっぱいいるんだけど。
「お前が考えてんのはallヒバリだな。お前本当にヒバリ好きだな」
『あん?リボーンいいかい?どっちかってーとヒバリが私のこと好き?みたいな?ブフォッ』
「あながち間違っちゃいねーけどな」
『そいつぁ光栄だブフッ!!!ヒバリは私が居ないとブフォッ!!!生きてけないんじゃねーのブククッ…』
あーだめだ、想像しただけで、ブフッ涙が出てくるぜ!!!似合わないよヒバリ!!!私に育てられるヒバリブフッ!!!
アッハッハッハッと小さい彼と笑い合っていたら、急にリボーンはまじめな顔つきをして、後ろをクイッと顎で示す。んん?疑問に思い、後ろをクルリと振り返れば、ボウッと紫色の炎の帯が空に描かれた。きらきらと輝いている。
「何してんの君達」
久々に会った黒い塊、略してヒバリは、
斜め下45°目線で落花生のごとく落下してきた。…ちがうね落下星だった。
あまりにも突然の事で、受け止めようにも片手には幣があるし、リボーンと青春を謳歌(笑いあっただけ)で気が緩んでいた私は到底反射神経も働かなくて。
下敷きになって可哀想なのが涙目のディリテだったということは、言うまでもない。
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