104 それから数日が過ぎた…
11時40分 並盛神社
『ったくよぉ、場所が欲しいっつーんなら最初っから言っておけって…母ちゃんに習わなかったのか?私は習ったね、そこで倒れているママンにさ!!』
そしたら、ママンが犠牲になることもなかった ろうに、なんとかわいそうなのだろう。
リボーンから決戦の日だという事を聞きつけ、久々に外に出て家の周りを彼と散歩すること十分。 大きな白いテントのようなものを家の玄関口の前で見つけてしまった、それが運のつきだったのよ。だって知らないもんが家にあったら潰してやりたいと思うじゃん、実際潰してやりたくなったから幣を振ったら。
隣にいたママンが突然、止めてください!!!と庇ってしまっため、彼は屍と化している。(今ココ 後に残ったのは私と幣と折れたフランスパンと、白いテントのみ。はてさてこの状況いったいどうしたものか、なんでママンはこれを守り通したかったのだろう。エロ本でも隠しているのかな…いやそれにしては大きすぎる、裏にある私の温泉の大きさと同じくらいでかい。一体彼は何冊持っているのか。中を覗き込もうと周りを囲う白いシートに手を伸ばそうとすれば、神社の階段の方から声が聞こえてきた。
「あっ、ちひろちゃ…草壁さん?!あれっ?!何で倒れてんの?!」
『うるせーなダメツナ、寝起きの頭にガンガン響いてくるだろうが。』
「もうすぐ午後だよ?!しかも口悪――ッ、知ってたけど。」
だったら口を開くのを今すぐやめるんだなマグロ。大人しく海でウヨウヨ泳いでればいいのさ!!
すると他のメンバーがのこのことやってきて簡単に説明をはじめる。頼んでないんだけどなーとボーっと聞いていたら、しっかり聞け!!とチャラ獄寺に頭を固定されてしまったため、否応なしに聞く羽目となった。
白いテントは基地であったと、なるほど。ママンよ、そうだったのか。ゴメン。
悪いことをしたね、でもこれを私の敷地内に置くと言う事をママンは知らせてくれなかったのだから、プラスマイナスゼロってとこかな…+プリンね!!!
『戦いの日っつーことはヒバリも来るんだろ、まだなの?』
「えっちひろちゃん…雲雀さんと一緒じゃないの?!てっきりここにもうついてるのかと思って。山本も来てないし…」
どうしたんだろう、そういった彼に私は眉をひそめた。 聞いてないよ、そんなこと。
「雲雀さーん!!!山本ーーー!!!」
『ヒーバリ―――!!!たーまやーーー!!!かーぎや―――!!!』
叫んでみるも返事はない、まったく。ただの屍になってなきゃいいけど。
フンっ、と軽く息を吐いてみれば、大丈夫ですよと声をかけてくるものがいた。 片目をかくした厨二病間近の…えっと…「拙者、バジルと申します」そう、葉っぱが言っているが、一体全く、その自信は何処からやってくるのか。海外から来たプレイボーイならぬバジルボーイはなんとも不思議なものである。
びゅうっとひときわ強い風が吹いた。
私は、何故だか知らないが、急に空を見上げたくなって。顔を真上に寄こしてやれば、雲一つない青空が、並盛町の向こうの方まで、広がっていた。
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