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 身体の至る処が痺れ、思考が靄を敷いたように朧気になっていく。乱れた吐息には時折くぐもった甘い声が混じり、声をあげる度に目の前の少年の理性が溶けていくように、ミラは感じた。

「は……ぁ……っ」

「ミラ……っ」

 掴まれた両膝を荒々しく揺すぶらされ、激しい衝動に痺れが増した身体を耐えるように、シーツを掴むてのひらに力がこもる。
 少年を受け入れた部分が酷く熱い。そこから火を放ち、身体が燃えてしまうのではないかと錯覚するくらい、少年が与える熱とミラのナカは熱を孕んでいた。

 いつもだったら過剰なまでにミラの身体を心配する少年も、こうした行為の前ではなりをひそめるような変貌していた。それとも、このような願望をどこかでもっていたのだろうか。

 たが、少年の与えるものはどこまでも優しさを含んでいる。それは心に染みるものがあり、ミラもその心根が愛しいと思っていた。ふわりと笑顔を浮かべられると、こちらも訳もなく嬉しくなり、笑みを零した。
 好意を向けられても、少年が与えてくれるものほど喜びに胸を奏でた事はない。


 だから、少年の求めるままミラはそれを受け入れる。普段は決して見せてくれることのない荒々しさや、熱を帯びた表情を間近で眺めることが出来ると、胸がキュッと締め付けられるような感覚が起きる。こみ上げた愛しさと呼応するように、目尻に涙を滲ませると、少年の動きが緩やかになり、ミラの目元を指で撫でた。

「ごめんミラ、痛かった?」

「違うんだジュード……君とこうしてるのが、……嬉しいだけだから」

 見開かれた眼には、自分の姿が惜しみなく映っている。
ミラの言葉に瞬時に紅くなった頬は、いつもの少年を思わせた。

「〜〜っもう、ミラは。そんな事言っちゃうと歯止めが聞かなくなるっていつも言ってるでしょ?」

「そうだった……かな?……んっ」

 ごまかしてしまおうかと話を反らした途端、膝を大きく掲げられ、ミラは息を詰める。どうやら、ミラの言葉によって、理性は決壊してしまったようだ。
 目の前に晒された余裕のない表情に、ミラはくすりと笑い、その首を引き寄せると、少年の唇を自分のもので深く繋いだ。






霞の燃える宵
2011.10.31


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