02.髪に口付け | ナノ
「カスミー、プール水溜まったぞー………って…寝てる…?」
リビングにはソファーでピカチュウと眠っているカスミがいた。
あの再会から一週間。
ポケモンマスターになって、特に先のことを決めていないオレは、たびたびハナダジムに来ては仕事を手伝うようになった。
もちろん母さんには笑顔で送り出されている…。
一週間一緒にいてわかったが、カスミは外見だけでなく、内面もかなり変わっていた。
おてんば一色だった性格は、女性らしさがプラスされ、華やかで凜とした風格を漂わせるようになった。
もちろん髪は腰あたりまで伸びていて、女性特有の丸みを帯びた曲線が彼女の魅力を倍増させている。
さすがハナダの美人姉妹の一員だ。
まして彼女はジムリーダー。メディアにも関わり、人目に触れる機会が多い彼女が人気でない訳がない。
街行く人々が彼女を振り返る。そんな状況をサトシは目の当たりにしたのだ。
―覚悟はしてたけどさ…
「ここまでとは思ってなかったぜ…」
思わずため息がもれるのは仕方ないと思う。
でもやっぱり…
「負ける気はしないけどな」
サトシのスタイルでもあるが、やはり昔からのカスミを知っていることはサトシにとって自信にもなっていた。
愛する彼女のかわいい寝顔を眺めながらそっと髪を撫でてやる。
「ん…」
軽く身じろぎしたカスミを見ていると、なんともいえない愛しさが溢れてきた。
この幸せそうな寝顔を、いつまでも守っていきたい。
そう、強く願った。
「もうすぐ、伝えるから―…」
受け止めてくれるだろうか、笑ってくれるだろうか。
「愛してるよ」
近づいてくる日に思いを馳せながら、彼女の髪にそっと口づけを。
髪に口付け
その笑顔を護りたいから―…
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二十歳シリーズ
ずいぶんとご無沙汰してました…(;´・`)
しかも今回はサトシくんの一人語り…!
カスミはぜったい二十歳になったらキレイになってると思うのです!
10歳であの可愛いらしさですもん!
大人サトシはしっかり者になったということで(^O^)/
昔はあんなにやんちゃだったのに…
懐かしいo(^-^)o
読んでいただきありがとうございます!