ぐっどもーにんぐこーる | ナノ



「サートシーっ!」








呼ぶだけじゃダメなのはいつものこと。





「まったく、あたしこのあとジム戦あるのに…」





ゆっくり寝かせてあげたい気持ちは山々だけれど…。




「今日はサトシも仕事だもんね…」






ほんの少し心を鬼にして、あたしはゆっくりと寝室へ向かった。



「サトシ、朝だよ」


ドアを開けると、サトシの隣で寝転んで遊んでいたピカチュウとルリリがこちらにやってきた。


「そろそろ起きてもらわなきゃ困るわよねー?」


語りかけるように言うと、二匹ともこくこくと頷いている。


「こらー!起きなさいっ!」


あ、なんかこれ懐かしいかも………って!そうじゃなくて!


「サトシ!」

「ぅ〜ん……あと5ふん〜……」

「もう!遅刻しちゃうわよ!?天下のポケモンマスターが遅刻なんてかっこ悪いじゃないの!」


揺すっても叩いても、今日のサトシはなかなか手ごわい。


「もぉ〜!」


いつもはもっと目覚めがいいはずなのにっ……!


「ピカチュピ!」

「……?ピカチュウ?」

「ルリ?」


困り果てたあたしを、ピカチュウがにこにこと見上げている。そんなピカチュウの意図がつかめなくて、あたしとルリリは首を傾げた。


「ピッピカチュウ!」


ポン!と胸を叩くピカチュウを見て、あたしはピカチュウがなにを伝えたかったのかがはっきりと理解できた。


「そうね!ピカチュウ、お願いするわ!」

「ピッカ!」


―――そういえば、なんだかこれも懐かしい光景じゃないかしら?


あたしはルリリを抱き上げて、ピカチュウにそっと目くばせした。


「チャア!」


ピカチュウは準備万端!サトシ、覚悟なさい!


「ピカチュウ!10万ボルトよ!」

「ピカっ!」










「ぅわっつ!ピカチュウやめろぉっ!」





がばっと起き上ったサトシに、あたし達は小さくガッツポーズ。





「おはよう、サトシ!」






ぐっどもーにんぐこーる

たまにはこんな目覚めでもいいんじゃない?






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KTR6416F様リクで、新婚サトカス、ピカチュウでサトシを起こすカスミでした!いかがでしたでしょうか?
KTR6416F様、葉月が書いてもサトシはいい思いをしませんでした…;笑
サトカスは夫婦になってもこんな風に楽しく暮らしていればいいんです!←
きっと子供たちが生まれたら、起きないパパに飛び乗ったり…笑
今回も楽しく書かせていただきました!
素敵なリクエストありがとうございました!

読んでくださってありがとうございます!
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