「ただいまー!」
「「おかえりなさーい!」」
「おかえり、サトシ」
「ただいま、カスミ」
うちのお父さんとお母さんは、ご近所…いや、世間でも有名な仲良し夫婦。
いまもあたしたちなんて気にせずおかえりなさいのチューが行われました。
小さい頃からずーっと見てきたから、あたしもカイトもこれが普通だと思ってた。
けど、最近思う。うちって変わってるの?
―…ってか、うち(の両親)ってなんかおかしいのかもしれない!!
「ねーちゃん…!」
「うん、わかってる」
あたしもカイトも、ちょっぴりお年頃なのです。
タケシおじちゃんが言ってた。
『昔のあいつらは意地ばっかりはってたんだよ。だから素直に気持ちを伝えられる今の関係が幸せなんだろ』
タケシおじちゃんの言いたいこともわかるし、あたしたちは仲良しな二人が大好きだよ?
でも、でもね…恥ずかしいものは恥ずかしいんです…。
「はい、お疲れ様」
「お!今日はハンバーグじゃん♪」
「おかわりもあるからね」
「お、ラッキー!そういや今日さ…」
「でも、なんかほっとするよな」
「うん、そうだね」
ラブラブすぎて困っちゃうときもあるけど、あたしたちはこんな二人が大好きなんだ。
「なぁカスミ、食べさせてくんね?」
「ちょっ…!!何よいきなり!」
「たまにはいーだろ?ほら、早く」
「―…〜〜〜っ!」
「………ねーちゃん」
「………うん、プール行こっか」
やっぱりうちの両親はおかしいのかもしれません。
七不思議その1! 『いつまでたってもばかっぷるな両親!』
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