太刀川隊
「ねえ出水くん、これから一緒に商店街に買い出し付き合ってくれなぁい?」

「え、柚宇さんと?今からですか?」

「防衛任務もう終わったし良いでしょ?唯我くんもう帰っちゃったし」

「まぁ別に良いですけど。あ!けど新発売のゲーム買う順番待ちに並ぶのだけは絶対にもう付き合いませんよ?!ゲームの抽選券ごときに八時間並ぶとかマジありえないんで」

「ごときはヒドイよー。でも今日は違うの!もうすぐひな祭りだし太刀川隊の作戦室に授業中に学校で作ったおひな様を是非飾りたいんだよねぇ。ほら見てこれ上手でしょ」

「うわノート何ページ破いて作ったんすか?!ペンで色まで塗ってスゴイのは認めますけど、それより受験生なんすから授業ちゃんと受けて下さいよ。太刀川さんと柚宇さんのお陰で最強なのにお勉強の頭すこぶる弱いのが太刀川隊ってイメージが定着しちゃってんですから」

「えーそーなの?知らなかった。だけど流石に太刀川さんと一緒にはされたくないんだけど!だって私こんな間抜け面して寝ないよー?ほら見てよ太刀川さんよだれ垂らして寝てるし」

「太刀川さんてトリガー起動してないと本当に残念ですからねぇ、うっわー寝ながらケツ掻いてるし。太刀川さーん?」

「…………ぅぅぅ」

「たぶんこうなったら起きないよ。酔っぱらってて起きた時に私達が揃っていなくなると寂しがるから書き置きして行こ」

「そうっすねー。太刀川さん行ってきまーす」

「えっと、唯我くんは帰りました、出水くんと買い物行って来ます…とそれじゃ行ってきまーす」







「あー荷物重かった。柚宇さん荷物持ちいるからって買いすぎっすよ!あー、太刀川さんまだ寝てるし」

「結局起きなかったんだねー。まぁいいや早速飾りつけしちゃおっと」


「………んーいずみー。水、水ちょうだい」

「あ、起きたんですか?待ってて下さいね。はいこれなんの変哲もない水道水をどーぞ」

「あーさんきゅ。……あれ、この水すっげカルキ臭い不味い」

「ええ?おかしいないつものミネラルウォーターですよ。もう酔い冷めました?」

「あー。たぶんって何だこりゃ。国近さんもしもしお前一体何してんだよ」

「はいもしもしこちら国近。ひな祭りが近いので太刀川隊の作戦室の模様替え中ですどーぞ」

「模様替えってその前に部屋中転がってるゲーム片せよ」

「あっ!!それ触んないで下さいっ!それ今停止ボタン押してて集中力高めてからやろうと思ってたヤツなんだから!あーっ!!出水くんの足元のヤツも絶対触んないで!」

「はぁー。こんな乱雑な場所に飾られるお雛様も可哀想になぁ。って何このお雛様ぺらい紙じゃん!しかも下手くそ!」

「太刀川さんヒドイ!そんなことないよーだ!出水くんは可愛いって言ってくれたもんねー」

「可愛いとは言ってませんよ、授業中にコソコソ見つからないように相当努力したんだろーなと思っただけで…。これは?何処に飾るヤツですか?」

「ひなあられはそのお皿にいれてねー?あと菱餅はこの紙の上に乗せて飾るからちょっとだけ隙間も作ってね」

「こんな狭い場所にわざわざ私物を置くなって。他の隊の隊長さんなら絶対許さないからな?俺が隊長だから許してやってんだから感謝しろよー?だからその菱餅をひとつくれ」

「ダメー!!これはまだまだ本番まで飾っておくんですー!」

「飾りこれで全部でいいっすか?」

「わぁ出水くん上出来!!可愛いー!これ見ながらしばらくオペ頑張れそうな気がするよー!写メ撮ろ写メ!」

「菱餅……食いてぇ…」

「太刀川さんよだれ出てるからー!」

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