那須隊
「うわぁぁん!今日は久しぶりに晴れるって言ってたのに天気予報の嘘つきぃぃー!」

「まぁこればっかりは梅雨だし仕方ないね」

「熊谷先輩!どうしましょう!雨が止みそうにありませんよぉ!」

「ちょっと茜。あんまり窓にペタペタ触らないようにしなよ。窓に手の後がべったり着いちゃうよ?」

「うわぁぁっ!本当だ!教えてくれてありがとう小夜ちゃん!あとで拭いておくよ」

「うーん。玲、残念だけど今日出掛けるのは止めておこう。雨とても止みそうにないしね」

「どうして?このぐらいの雨なら私は全然大丈夫よ。くまちゃんは心配症なんだから」

「だってもし外に出て風邪でも引いたらどうすんのよ!また玲の身体に障るかもしれないでしょ?!」

「そうですよ那須先輩。今日は天気がこんな風ですし、また日を改めて出掛けましょうよ」

「小夜ちゃん私は大丈夫だから。もうくまちゃんがあんまり脅かすからよ。心配し過ぎ」

「あの、コレはどうしましょうか?今日のピクニックでみんなで食べる予定だったお弁当なんですけど」

「あーかーねー?!今は弁当の話なんてどうでもいいだろう?」

「熊谷先輩スミマセンっ!決して那須先輩を軽んじてる訳では!うぅー私が悪かったですよぉぉー!だからもおほっぺをつままないでくださぁぁい!」

「くまちゃん茜ちゃんを離してあげて?折角こうして美味しいお弁当も沢山用意してあるんだからみんなでお出掛けしましょうよ」

「でも玲をこの雨の中に出す訳には……」

「そんなに遠出をしなければ大丈夫よ!」

「ねぇ小夜ちゃんはさっきからパソコンで何調べてるの?」

「んー?この辺りにある屋内施設。あっ!あった!熊谷先輩、この場所なんかどうですか?バスも出てますし、ここからそんなに離れてませんよ?」

「何?ちょっと見せてくれる?へぇ……植物園か。まぁ確かに屋内施設なら雨にも濡れないね。でもねぇ、」

「それ私にも見せてくれる?あらお弁当を食べるスペースもあるし丁度いいわね!探してくれてありがとう小夜ちゃん。流石那須隊のオペレーター!それじゃあ、今からみんなで一緒にここに行きましょう」

「熊谷先輩!私ちゃんと那須先輩を雨からも風からも守りますよ?だから行きましょうよー!ねー?だって小夜ちゃんがこんな良さそうな所を探してくれたんですよ?」

「那須先輩が行きたいなら熊谷先輩……私からもお願いします」

「はぁ……もう。仕方ないか。茜、小夜、あんた達二人は玲に荷物を持たせるんじゃないわよ?それから玲は少しでも体調が悪くなったら私達にきちんと言う事!全員、約束出来る?!」

「了解です!」

「はい、大丈夫です!」

「玲は?!」

「はーい。くまちゃんに嘘はつかないわ。安心して」

「安心ねぇ……まぁもし玲が体調悪いのを黙っていたとしても私にはすぐ分かるし、その時は弁当が途中だろうが何が何でも担いで帰るよ!だから呉々も無理しないように!」

「きゃー熊谷先輩って男前ー!私も担いで下さい!」

「茜うるさい!」

「ほんと、その辺の男より断然熊谷先輩の方がよっぽど男前ですよね?那須先輩、それ私が持ちますよ」

「ありがとう小夜ちゃん。そうなの、くまちゃんは男の人より男前で格好良いの。実はこの前もね、」

「怜!変な事を後輩に教えなくていいから!もう早く行くよ!」

「ああ!待って下さいよ熊谷先輩っ!」

「茜ちゃん、雨で滑りやすくなってるから気を付けて!転ばないようにね?」

「那須先輩に無理させないようにって言ったのに二人共歩くの速いですよね?ねぇ先輩、今言ってた熊谷先輩のお話を私にも教えて下さいよ」

「玲、小夜!そんな話なんかしてないでもっと歩道側に寄りなよ!車が来たら危ないでしょ!」

「ふふ、くまちゃんまるで後ろにも目があるみたいね。小夜ちゃん、この話はまた今度話すわね?」

「はい!」

「ちょっと茜ったら!道そっちじゃないわよ!茜ー!」


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