風間隊
「あーあ折角のゴールデンウィークだっていうのにこうもバラバラと防衛任務を振られたんじゃ遠出も出来やしない」

「菊地原くんもしかして何処か行く予定だったの?もう少し早めに言ってくれてたら日にちを他の隊と調整出来たかもしれないけど、今からだとちょっと難しいかも」

「放っておけって三上。どうせそいつには遠出の予定もないって。ただ文句言いたいだけなんだよ」

「そうなのか菊地原?」

「風間さんには関係ないでしょ」

「けどまぁ確かにこれだと旅行とかの予定は組み辛いよな。やっぱ世間が連休中なら少しぐらいは遠くに足を伸ばしてみたいっすよね」

「そうか……」

「どうかしましたか?風間さん」

「お前ら映画は好きか?」

「映画ー?急に何言ってるんですか。あんなの画面がやたらとデカくて音が喧しいだけで面白くもないですよ?」

「ゼミの仲間に貰った映画の招待券がある。遠出は流石に難しいだろうがこれなら暇つぶしぐらいにはなるだろう。予定が合えば此処にいる全員で行くか?」

「わぁ!それ良いですね!映画なんて観に行くの久しぶりだし私行きたいです」

「俺もですよ!」

「それじゃあ日にちを決めるか。菊地原はいつがいいんだ」

「何で僕も行く事になってるんですか。映画なんて嫌ですよ」

「私はいつでも大丈夫です!歌川くんはどう?」

「俺もいつでも大丈夫ですよ!風間さん達に合わせられます」

「そうか。それならこの日に行くとして、何を観るかはあっちに行ってから決めよう。現地集合でいいな?」

「はい!」

「了解です!」

「ちょっと待ってよ!さっきから僕を無視して話を進めないでくれない?!」

「なんだ菊地原。お前は何か観たいものがあるのか?」

「そんな事は誰も言ってないですよ!」

「まぁまぁ。私も菊地原くんの観たいので全然良いよ?」

「仕方ないから俺も合わせてやるよ。で、何観たいんだよ?アクションかホラーか、お前まさかラブロマンスなんて観ないよな?」

「歌川本当にウザいよ!僕はさっきから映画なんて行かないって言ってるんだよ!」

「………」

「………」

「………」

「何だよ。歌川はどうでもいいとして、三上と風間さんまでその目は」

「菊地原くん、折角のゴールデンウィークなのに遊ばないなんて勿体無いですよ?」

「そうそう。本当は風間隊で遊びに行きたいって思って観光ツアーの雑誌を沢山調べてた癖によく言うぜ」

「っ?!」
(何で知ってんだよ)

「今回の休みは日程的に旅行会社のツアーに参加出来ないが次はなるべく連休で取れるように上に交渉する。だからそろそろ機嫌直せ。今回は映画で我慢しろ」

「映画館でチュロスとポップコーンも皆んなで食べましょうね!」

「…………ふんっ、それならコーラも付けて下さい。じゃなきゃ行かないから」

「わかった。全部まとめて俺が奢ってやる」

「流石風間さんっ!太っ腹!」

「やった!私楽しみです!」

「三上も歌川もそんなに嬉しそうな顔しちゃって馬鹿みたいに見えるよ?」
(風間隊で映画なら付き合ってあげてもいいか)」

「………」
(菊地原も顔が緩んでるが指摘しないでおいてやるか)
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