キャラソンネタ
「例え愛がー立ち止まっあてーもー信じ合あーってジャーンピッ……あ」
「何、どうかした?」
それはいつも通りのある日。
藍ちゃん達のデュエット曲を口ずさみながら、二人で散歩をしていたときのことだった。
「……あ、立ち止まった」
「だから何が」
私がいきなり立ち止まったのにつられて藍ちゃんも道の真ん中で立ち止まる。
タイミングのいいその行動に私の中の好奇心がむくっと顔を出した。これはやるしかない。
「藍ちゃん、ジャンプしてみて」
「はぁ?意味がわからないんだけど」
藍ちゃんは不機嫌そうに顔を歪ませながらも、渋々といった感じで小さくジャンプしてくれる。(可愛かった)
その光景を目にした瞬間、(藍ちゃんが怖くて)精一杯我慢していたものが口から吹き出た。
「ぶはっ!!くっははっ」
「ちょっ、汚いよ。本当どうしたの、頭沸いた?」
やっぱりここまできても藍ちゃんはわかっていない。
藍ちゃんは計算だとかは超人的に得意だけど、こういう単純でバカげた問題はあんまり得意じゃないみたいだから。
きっとここで種明かしをしても「なんだそんなこと、くだらない」って溜め息をつかれるだけなんだと思う。
だからこのどうしようもなくバカげた閃きは、私だけの秘密です。
END