はっはっ、と浅く速い呼吸を繰り返す柾木の力がわずかに抜けた瞬間を見計らい指を最奥まで捻じり込むように挿入すると、先が固い何かに当たった。不思議に思うまでもない。童門の指とともに媚肉の隘路を犯すコードの先端部、吉岡の仕掛けた『玩具』だ。
今は振動していないのにもかかわらず、その異物が指が届かない腸壁のさらに奥を刺激することで柾木の腰が淫らにひくついているのを見てとり、苛立ちが募った。
ウゼェ、引き抜きてぇ。
しかしそうしようとした途端、きっと柾木は猛然と暴れ出すに違いない。
興を削がれるよりマシか、と諦めた。
これも一興と、逆にそう思うしかない。
腹を括った『破壊王』は、本格的な侵略を目の前の体に開始するべく、悠然と横たわる柾木へとのしかかった。

全部脱がせりゃよかったと思いながら童門は、柾木のTシャツを鎖骨の辺りまで思いきりめくりあげてしまう。
「あッ?!」
驚く柾木に頓着せず、露わになった肢体に視線を這わせた。
息をのむほどに白い肌。透き通るような金髪と言い、本当に日本人かと疑いたくなる。
しかし決して軟弱な印象を与えないのは、しっかりと無駄なくついた筋肉のせいだろう。もちろんいまだ「男」としては不完全の部分もあるが、その少年との狭間にある肉体のあやふやさが、かえって欲を誘った。
しっとりと汗ばむ肉体を下から上へと睥睨する。腹筋から胸、胸から鎖骨へ。そしてまた、鎖骨から少し下へと戻れば、そこには慎ましくも淫靡に存在を主張する赤。
左右の胸のそれぞれで、普通であれば平らになっているだろうそれらは、与えられ続けた刺激のせいか、ぷつりと、まるで弄ってほしそうに立ち上がっている。
戸惑わず、童門は顔を寄せた。
意図を察したらしい柾木は目を見開いて身を捩らせたが、無駄なあがきにしかならず――。
「あう……!」
ちゅうっと音を立てて右側のそこに吸いつかれた瞬間、大げさなくらい柾木の背が仰け反った。
間を置かずにねっとりと乳輪全体を円を描くように舐められる。ぞくぞくと背を震わせていることに、柾木が感じているとわかって、さらに童門は責めを激しくした。
ちゅ、ちゅ、とわざと水音を立てて何度も吸い上げ、尖らせた舌先でぴちぴちと敏感になりきった乳首の先端を掠めるように弾いてやる。はふ、はっ、と不規則な呼吸をさらに乱すように、おもむろに全体を含むと、きつく吸い上げた。
「ッ…っんっあ……ッウゥッ…」
背から腰までさらにきれいに弧を描かせて柾木はひくひくと腰を震わせて悶えた。
反射的にか童門の二の腕のあたりを掴んだ手は、しかし抵抗どころか情欲を煽る役目しかなさない。






吉柾前提童柾サンプルAちょいエロシーンより抜粋。


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