黒バスDreamみじかいの | ナノ


▼ うるさい!

今日は練習試合するということで、塾が終わって急いで応援に学校に向かった

体育館に入るとギャラリーの大歓声の中腕組みをして壁にもたれかかり、試合傍観しつつ指示出してる赤司の姿があった

相変わらずすごいなー、なんて思いながらそれ見てたらこっちに気付いたので、手を振れば目見開いて固まった

「あ、第3Q終わった」

急いで洛山のみんなのところに行ったら、みんなやっぱり私がいることに驚いていた。私は幽霊かよ

「あ! 赤司のかの、」

赤司が小太郎を睨み、黙らせたらみんながぞろぞろ私の周りに集まった

「んだよ、来れねぇんじゃなかったのかよ」
「頑張って来たんですー。みんなが試合してるの見たくてね」
「試合って言っても練習試合よ?そんな無理して来なくてもよかったのに」
「うん、でも…やっぱみんなが頑張ってるの、ちょっとでもたくさん見ていたいから」

ため息ついてこっちに歩いてくるので、何を言われるかと思えば「持ってろ」ってジャージを投げてきた赤司。ぽかんとすれば、そのままもとの場所に戻って第4Qが始まった

ジャージが赤司なりの優しさなんだなって感じた。赤司のあたたかさの残る

試合は圧倒的に洛山が有利に試合を運び、相手が逆転することはまずなかった。それでもみんなずっとプレーを続けた

「ついに3桁にのったか…」
「ね、ね!!見た!?今の見た!?」

褒めて褒めて! って目輝かせて走ってくる小太郎に、近くに寄ってすごいすごいと笑って褒めれば、満面の笑みで私の髪の毛くしゃくしゃってしてきた

その後ろでドス黒いオーラを発する赤司が、低い声で

「おい」

と一言。ビクッとして小太郎はすぐに戻ったがやっぱ学習しないな、あの子

試合後、みんなにタオルとドリンクを配って回れば各々から声をかけられた

「いつもお疲れさま」って頭ぽんってして労るレオに「ねーねー、オレのジャージどこー」って後ろから抱きついてくる小太郎。ほら後ろから

「…小太郎」

って睨む赤司がやって来た。いい加減、小太郎が学習するか赤司が折れるかしてくれ……。疲れるよ

「ごめんって!ごめん赤司!勝手に彼女に抱きついてごめ」
「うるさい黙れうるさい」
「もう!二人ともちょっと静かにして!」

レオが入って更にうるさくなった。うーん、これは放っておいて大丈夫だろうか…止めるかな? いや、無理だな。

放置しよう!

もう逃げようかな。あとはご自由に


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