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平和島静雄にプリントが渡せない


こんにちは矢包ひなみです。
なぜかわたしは今、学校の外れで平和島静雄とタイマンしています。なぜこうなったし。

「へ、平和島くん…わたしはプリントを届けにっ」
「来るなっブっ殺すぞっ…!!」

いいながら、ギンっとこっちを睨みつけてじりじりと間を測る平和島くん。いや、なんでそんな全身で警戒するの!わたしの右手に見えるでしょ、ただのプリントが!その他は丸腰なのわかるでしょ!?

「い___加減にしてよ!!プリント渡したいだけっていってるでしょ!!」
「ウッセー!!そんなこといってどうせお前もあのクソ蛆虫の仲間だろ!!今度は何しに来やがったクソ野郎!!!」
「もう勝手にしなよ!!ばかあ!!」

教訓。八方美人で困っているクラスメイトを助けるべからず。
預かって来たプリントを地面に叩きつけ、わたしはさっさと踵を返した。なんだあの男!失礼極まりない!!もう二度と喋んないんだから!!

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