それは愛のある束縛でしょう?だから、もっと…



「……いい加減にしてくれませんか」

「……」

目の前のむっつりしたガングロにため息をつきながら黒子は文句を言った。何度この行為を繰り返しただろうか。昼休みに入ってからずっとこの調子だ。朝からなぜか機嫌の悪い青峰は黒子の前の席の人を追い払って我が物顔で背もたれに腕を置いて黒子のほうを見ていた。

何か言いたげにしているが、一向に口を開かない青峰に黒子もいい加減痺れを切らしたようだ。

青峰が不貞腐れている原因として考えられるのは主に二つ。一つは勿論彼を創っているといっても過言ではないバスケットボールだ。

そしてもう一つは校内一のイケメンにして全国区のモデル、そしてにもかかわらず青峰の犬である黄瀬涼太だろう。



「…昼ごはん黄瀬君と食べなくていいんですか」

「うっせぇ。あいつの名前なんか出すな」



さらにしかめっ面になった青峰の顔に黒子はやはりと確信を持つ。今度は何があったのだろう。

この二人は何かあるたびに黒子のところに転がり込んでは相談というか愚痴を言いにやってくるのだ。

しかし、大体の喧嘩の原因はたいてい青峰にあるものだった。


「どうせまた青峰君が何かしたんじゃないんですか」

「なんで俺なんだよ!? あいつが女に囲まれてへらへらしてんのが悪ィんだよ!」


絶対に自分の非を認めないであろう青峰から真相を聞き出すのは困難であるが、逆に考えなしな性格によって勝手にしゃべってくれる時もある。その時は本当に楽だ。


「そんなの今に始まったことじゃないじゃないですか」

「知るか」

「知るか、って……。嫉妬してるって一言言えば黄瀬くんも喜ぶと思いますよ」

「……。はあっ!?あんなクソ犬に嫉妬なんかしてねぇよ!」

「うるさいです…。叫ばないでください。何があったかは知りませんが、部活のころまでには仲直りしておいたほうがいいですよ。赤司君にどやされたくなかったら」


黒子の言葉に苦虫を噛み潰したような表情になる青峰。いくら暴君と言われる青峰でも赤司には敵わないのだ。


「…わぁーたよ」


舌打ちするように言うと青峰は腰を上げ教室を出て行った。

これでひとまずは安心だ。黒子がほっと胸を撫で下ろしたその時、見た目も雰囲気も派手な男が尻尾を振りながら駆け寄ってきた。

「黒子っち〜〜!!」


「……」


「え、ちょ、無視しないでっス!」


「…はぁ、まったくなんなんですか。どうして君たちは揃いも揃って僕のところに来るんですか」

仲直りしに黄瀬のもとへと行ったはずなのだが、入れ違いになったらしい。先ほどいた訪問者のことを示唆すると黄瀬は小首をかしげる。

「君たちって…だれかいたんスか?」

「君の飼い主ですよ」

「へ? あ、青峰っちスか!? 飼い主って…オレは犬じゃないっス〜!!」

飼い主としか言ってないのに青峰だと分かったということは自覚しているも同然ではないだろうか。

黒子は溜め息を吐く。どうせ青峰の機嫌が悪いだのなんだの言って「黒子っち聞いてくださいっスよ!青峰っちがなんか機嫌悪いかと思ったら…」

ほらやっぱり。

だから僕にそういう相談はしないでほしいのだけど。どうせそんなこと言ってもこの二人には通じないだろうが。


「あのガングロ、突然犯すとか言って襲いかかってくるんスよ!? ひどいと思わないっスか」


どうにか切り抜けたっスけど…と、黄瀬が困ったもんだという風に言うと、黒子は閉口する。

こんな公共の場でなんてことを言うのだ。教育係としてそんなところまで教えなければならないのか。いや、むしろ関わり合いになりたくない。そうだ、追い返してしまおう。

「黄瀬君、青峰君が言いたいことがあるそうですよ。探してみてください」

「へ? 青峰っちが…? なんか、嫌な予感しかしないんスけど……」

確かに黒子もいい予感などしないが自分に被害が及ばないだけ黄瀬に居座られるよりずっとましだ。

「大丈夫ですよ」

多分。という言葉は胸の中にしまい、黒子は黄瀬の背中を押す。


不安げな瞳を向けながら渋々教室を出ていく黄瀬を見送って黒子はほっと一息ついた。一先ずこれでしばらく面倒事は起こらないはずだ。部活の時間までにどうにかしてほしいものだが…。

黒子はしばし物憂げに考えた後、取り敢えず、あの二人のことは考えないようにしよう、と青峰に邪魔されるまで読んでいた小説の続きを読み始めたのだった。







「…つーか、黄瀬の奴どこいんだよ」

教室に行っても姿は見えず、黄瀬と同じクラスである紫原に聞いても知らないという。食堂に行っても見つからないし、体育館もこの時間じゃあ人っ子一人いない。

もう昼休みの時間も残りわずかだ。仕方ないので諦めて自分のクラスに戻ろうとしたとき、教室の前で女子の取り巻きの中心に見慣れた黄色い頭が見えた。





……ああ、まただ。また、このイライラした感じ。

青峰は数人の女の子たちに愛想よく笑顔を振りまいている黄瀬を睨みつける。

あれが偽りの笑顔だってことは十分承知している。カメラ向けの表情。青峰の知っている黄瀬の表情はもっと、ころころ変わって怒ったり泣いたり笑ったり忙しない。

あんな張り付いた笑顔に騙される女たちも女たちだ。大多数へ向ける黄瀬の興味関心なんか、青峰に向けるそれに比べるとないに等しいというのに。

馬鹿な奴らだ。

そう、思っているはずなのに。今青峰を占めているのはそんな憐れみや蔑みなんかじゃなくただの怒りであった。

そして取り巻きの一人が黄瀬の髪の毛に触った途端、青峰の中で煮えたぎるような感情が芽生えた。

殺気立った青峰の視線に気づいたのか、黄瀬が青峰の方に顔を向ける。



「あ、青峰っち! ……?」

最初は青峰を見つけて嬉しそうだった表情も青峰の雰囲気に毒されてか不安げな表情に変わっていく。


「……黄瀬ェ」


「は、いっス……」


「ちょっと面貸せ」


黄瀬は青峰の威圧的な言葉に口内に溜まった唾を嚥下すると、周りにいた女子たちに軽く詫びながら青峰のもとへ駆け寄った。

駆け寄った黄瀬を一瞥した後、青峰はついてくるように促して歩き出した。



「青峰っち、なんか怒ってる…? 朝から機嫌悪かったし」

「……」


「てか、もうすぐ昼休み終わりっスよ?」


「……」


一言もしゃべらない青峰に黄瀬はめげずに話しかけるが、これ以上怒らせたくはない、と仕方なく口を閉ざした。




青峰の競歩の様な歩き方に必死についていった先は屋上だった。授業中の青峰の昼寝場所でもあるそこは、昼休みになると他の生徒も使用している。しかし、予鈴とともに青峰の鋭い睨みを浴びせられた生徒たちは蜘蛛の子を散らしたように去って行った。





「あ、の…。青峰っち、授業……」

「お前さぁ、なんなのあれ」

「は? あれってな……っ!?」

コンクリートの壁を背にした黄瀬の顔の横に青峰の拳が勢いよく通り過ぎた。ごつんと鈍い音がした。遅れて心臓が飛び跳ねる。

「あおみねっち……? あ、ああああ危ないじゃないっスかーー!! 当たったらどうすんスか!!」

「ちゃんと外してんだろうが」

「あんたのそういうの当てになんないっス!」

ほんとびっくりしたんスよー…と大げさに言っている黄瀬を無視して青峰は距離を縮めて問い詰める。

「で、俺がなんでイラついてんのか分かってねーんだろ、てめぇは」

「え、あ、あ〜、…はいっス……」

至近距離にある青峰の顔を避けようと黄瀬は後ろに下がろうとするが、背後は勿論壁でこれ以上後退することは不可能だ。どうにか顔を逸らそうとするが、青峰の手で顎を掴まれてはどうすることもできない。


にやりと笑ってはいるが、まったく笑ってはいない青みがかった瞳に黄瀬は射すくめられる。そのまま唇が触れて舌が侵入すると、口内を荒らすように縦横無尽に蠢く青峰に黄瀬は苦しそうに顔を歪めた。


「ふっ、あ、おみね……ちぃっ、ん…っ」

「理解が遅い黄瀬君に特別に教えてやるよ」

青峰はそう言うとぺろりと黄瀬の口端を伝ったどちらのともわからない唾液を舐めとると息を荒げている黄瀬のシャツを脱がせにかかった。

あらわになった上半身は日に焼けておらず滑らかで、白い肌にピンク色に尖った飾りがその存在を主張している。

「一つ。てめぇがだれかと話しているの見るとイライラする」

「い…っ、痛…あっ。や、め…っ」

青峰は胸の尖りを抓りながら一方的にしゃべり続ける。

「二つ。たとえ作り笑顔でも他の奴に笑いかけるの見てるとむかつく」

「ぅあ、ああァ……っ! ひっ、…んぅ……」

突然ズボンの上から強く自身を握りこまれ黄瀬は情けない声を上げてしまう。そしてベルトを外されて下着の中に青峰のごつごつした手が滑り込んできた。

既に硬くなりはじめている黄瀬の一物を強く扱いてやると呼吸を荒げ、膝はがくがくと震えはじめる。


「や、め…っ! っひう…んンア……ッ、むりっ…から…ぁっ!」


「そんで、三つ。てめぇに触れた奴みんな、ぶっ殺したくなる」


「やっ、アッ、ぅあああアァ……ッ!」


青峰の低音が耳に届いたと同時に黄瀬は切なげな声を漏らしながら青峰の手の中に白濁を散らした。




「黄瀬クン、イくの早すぎね?」

「あ、あんたがっ、むちゃくちゃするからだろ…っ!?」

小馬鹿にしたように言う青峰に黄瀬は肩をいからせながら吠える。射精の余韻でまだ潤んでいる瞳で青峰を睨みつけるが、そんなものもちろん青峰にとっては煽っているようにしかみえやしない。

「まあ、そんな俺の気持なんてこれっぽっちも考えてくれない黄瀬クンにはちょっとお仕置きが必要だよな?」

「いっ、意味、分かんないっス……」

「なにがいい。選んでいいぞ。おねだりするか上に乗るか。一人でヤるか」

「どれも嫌に決まってんだろ!?」

「…俺にしては優しい課題だと思ったんだけどな」

青峰はそう言うと徐に携帯電話を取り出してカメラ機能を起動させた。

黄瀬は青峰の行動に一瞬唖然となるが、次第に嫌な予感が頭を占める。いくらカメラ慣れしているとはいえ、相手はあの青峰だ。何を考えているかわかったもんじゃない。

「何するつもりっスか……?」


「んー? 芸能人って悪いことしたらカメラに向かって謝罪すんだろ? だからモデルの黄瀬クンもほら、これに向かって謝罪、すんだよ」


恐る恐る尋ねた黄瀬に青峰は何とも丁寧に説明してくれたが、黄瀬にとっては死刑宣告に外ならなかった。こんなに青峰が嬉しそうな顔をしているのだ。ただの謝罪なわけがない。そもそも何故自分が謝罪しなければならないのかわからないというのに。


「と、まあその前にちゃんと慣らしてやっから尻こっち向けろ」

「ちょ、待っ、……ひっ、ぃ…、ン…っぅぐ!」


無遠慮に侵入してきた青峰の指に黄瀬は息を詰まらせる。いくら黄瀬が先ほど出した白濁を纏わせているとはいえ、一気に3本も挿入してきたのだ。きついし痛い。


黄瀬はぎゅっと瞳を閉じてその痛みに耐える。ナカで蠢く青峰の男らしい指は内壁を擦るように動き、穴を広げていった。


「もういいだろ。おら、さっさと挿れろよ」


青峰は面白がるように言って黄瀬の手を引きながら寝転がった。しかし、黄瀬もそんなに素直に従ったりはしない。飼い犬だってたまには牙を剥くということだ。

「い、や、っス! きじょーいなんてできねぇっスよ!」

「いいから早くしろよ」


「だから無理だっつってんだろ。聞けよ、あほ峰っち」

「殴られてぇのか。ぐだぐだ言ってねーで、はやく尻下ろせ。…早く、お前の中に入りてェんだよ」


「〜〜…っ!! そ、そんな言い方…ずるいっスよ……」


黄瀬はそそり立つように天を向いている青峰のそれを優しく包んで呆れ顔で笑う。自分は本当に青峰に弱い。特にこんな風に素直に求められるとどうしても拒否できなくなってしまう。青峰もどうせそれを分かっているだろう。だから性質が悪いのだが。


「ちょっときついっスから濡らすね、青峰っち」

黄瀬はそう言うと口に唾液を溜めて青峰のモノを口いっぱいに頬張った。途端にさらに膨れ上がるソレに黄瀬はいっぱいいっぱいになりながらも喉の奥まで銜え込む。口で届かないところは手を使って上下に扱き、青峰を追い詰めていく。


青峰は自身が限界まで張りつめたところで黄瀬を押し返した。赤黒く青筋を立てたソレはすぐにでも黄瀬の中に入りたいと主張しているようだ。


「もういいだろ。俺もう限界」

「ん…。いくっスよ……」

「おう」

「……」

「……。…早くしろやあっ!!!」

「ぅはっ、あ、あああアァァ……っ!!」

青峰は待ちきれんとばかりに、腰を下ろす勇気がなかったのか躊躇していた黄瀬の腰を掴んで一気に落とした。

「〜〜…っ」

しばらく衝撃から抜け切れない黄瀬は青峰の胸に突っ伏して呼吸を整えようとしている。しかし、容赦ない青峰によって息つく暇もなくどんどん刺激を与えられる。



「や…っ、アッ、待、って…、ぁ…みねっち…っ!」

「早く動けよ」


「む、りぃ…、うご、かさな……っ!」


ゆっくり中を掻き混ぜるように腰を動かすと偶に前立腺を掠めるのか、黄瀬はビクッと身体を引くつかせ、先ほど達したはずの黄瀬自身も腹につくくらいそそり立っている。



「俺はもう動かねぇから自分で動かねぇとイけねえぞ」

青峰はにやにやしながら気持ち良さ気に目を細めていた黄瀬に告げる。すると寂しげな瞳を向けてきてさらに青峰のムスコは元気になってしまった。


しかし、青峰にはまだやることがあった。お仕置きという名の一種のプレイ。先ほど言ったようにカメラの撮影機能を使ってレンズを黄瀬に向ける。

「き〜せ〜く〜ん」

軽快なシャッター音が鳴ったとともに信じられないと黄瀬の瞳が大きく見開かれる。

「ば、馬鹿じゃないっスか!? 本当に撮るなんて……っ!」

「安心しろって流出させたりしねーから。これは俺が一人で抜くとき用。…どうだ、嬉しいだろ?」

「そ、そんなわけ…ないっス……っ!」

顔を真っ赤にして俯いた黄瀬に青峰は満足げに微笑んだ。いつもは犬みたいに素直なのにこういう時だけは何故か意地を張る。そこがまたいいのだが、全然嘘になっていない。

嬉しくないと言いながらも頬を染め、後腔はきゅっとすぼまりますます締め付けがきつくなった。

「で、でも…、ムービーはやめてほしいっス……」

黄瀬は懇願するような瞳で青峰を見つめる。

なんだかんだ言って青峰は黄瀬のこういう表情に弱い。黄瀬をいじめるのは楽しいし嫌がる表情も好きだ。でもこんな風にお願いされては青峰としてもちょっとは仏心が芽生えてしまうのだ。


「はいはい。取り敢えず、俺をイかせろよ?」

「……、こ、後悔すんなっスよ!?」

「ったりめーだ。俺を誰だと思ってやがんだ」


青峰の言葉に元来負けず嫌いな黄瀬の闘志に火がつく。

黄瀬は青峰のしっかり筋肉のついた腹に手を置いて、大きく深呼吸をすると思い切り腰を上下させた。

「うっ、っく…はアッ! あ、……んんっ」

「く…っ、黄瀬、て、めぇ…エロすぎだろ……っ」

黄瀬は舌を出しながらとろんとした瞳で夢中になって腰を上下させている。自分でいいところに青峰のが当たるようにすると勝手に甘い声が漏れ出てくる。

青峰は搾り取られるような感覚に耐えるのに必死だ。いつもより締め付けが強く、おまけに黄瀬自らが動いてくれているというシチュエーションに青峰の昂ぶりはもう既に限界だった。


「!! ひっ…ん〜…っ、や、アッ、やだっ、やだやだ、あお、みねっち……っ!」


腰を動かすだけでも意識を持って行かれそうになっているのに、さらに青峰が前を弄ってきたもんだから黄瀬は白い喉をさらして背を仰け反らせる。


「あっ、んぁアッ! も、出るっ、出ちゃっ…ぅ、あああああっ!!」


「ぅくっ…、き、せ…ぇ!!」


二人は大きく身体をしならせながらお互いに欲を吐き出した。

肩で大きく息をしながら黄瀬は青峰を睨みつける。

「…も、あ、おみねっちのばかっ」

「ああ? 知るか。気持ち良かったんだからいいだろ。つか、もとはといえばてめぇの浮気が悪ィんだろ?」

「ちょ、はぁっ!? いつ誰が浮気したっていうんスか!」

「さっきまで教室の前で堂々と女子たちといちゃついてたじゃねぇか!」

「あれはただの世間話だよっ! つか、なに、それで怒ってたんスか…?」

「それ以外に何があるってんだよ…?」

黄瀬は大きく溜息を吐くと同時に内心嬉しく感じた。

だって他の人としゃべっているのを見てむかついたんだろ? それって嫉妬したってことだから。かなり横暴なこと言っていたような気もする。でも。

「青峰っち、オレのこと好きで仕方ないんスね!…って、うあっ、や、あアァッ!!」

黄瀬は含み笑いを浮かべて青峰を見下ろす。すると、グルンと体制を入れ替えられてまだ中に入っていた青峰のモノが飛び出そうになる。


「い、いきなり何すんスか〜…」

「悪ィかよ。俺は黄瀬が好きで仕方ねぇ。んなの誰から言われなくても自分が一番よく知ってるっつの。もうお前以外じゃ勃たねぇし、お前の身体に触れたくてしょうがねぇ」

「…あ、おみねっち……っ」

黄瀬は中で青峰のモノが大きくなったのを感じる。


「でも、身体だけじゃなくて心も欲しいから、俺以外の奴なんか見るなよ」

「…! ふ、ははっ。それは横暴っスよ。バスケできなくなる。……でも、青峰っちもオレのことだけ見てくれんなら…」


「ったりめーだ。もうずっと前からてめぇのことしか見えてねぇ」

真剣な青峰の瞳を見つめ返しながら黄瀬は微笑んだ。

そんなのオレだってそうだよ。




ずっと愛し、愛される保証なんてどこにもないから。不安になって時には度を越えちゃうときもあるかもしれない。けど、それは愛の証なんだろ? だったらオレは幾らでも許せるよ。だからあんたも他の奴と喋んないで。これは横暴なあんたへのオレからの細やかな希望。





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