――中学校 それは義務教育として学生が必ず通うものである。 「あげはー起きるんだもんねー!!」 「あげは、起きる!!」 『ぐふっ』 お腹に衝撃を感じて飛び起きる。あたしの上に乗っているのはランボとイーピンだった。 『………おはよう、二人とも。あと、もう少しソフトに起こしてくれるとありがたいんだけど』 チビ二人は朝から元気いっぱいのようだ。若いっていいね。 二人が部屋から出てった後、あたしも制服に着替えて部屋を出た。 『(学校、久しぶりだな)』 ここしばらく、ヴァリアーとの戦いでほとんど学校には行かなかった。その後も怪我やなんやらで行ってなかったし。 てか、"あの二人"は中学に行くの自体初めてなんじゃないのか。 「あら、おはよう。あげは」 『おはよー、ビアンキ』 部屋を出てすぐに出会ったのはリボーンラブな美人、ビアンキだ。 『………なんか毒々しいもの持ってるね』 「ええ、新作のポイズンクッキングよ。食べてみる?」 『遠回しに死ねと……?』 後ずさってそう聞けば、冗談よ、と笑われた。 いや、冗談に聞こえなかったッスよ姉さん。 「それより、ママンがご飯出来たから銀時たちを呼んで来いって言ってたわよ」 『わかった。起こしてから行くよ』 ビアンキはあたしに、よろしく、と言うと下に降りて行った。 あたしは彼女とは反対の方に行き、"あの二人"もとい、銀時と晋助が寝ている部屋に向かう。 『銀時ー、晋助ー!朝だよ起きてるー?』 …………。返事はない。 おそらく二人とも寝ているのだろう。 二人を起こすのは面倒くさい。でも学校に遅刻して風紀委員ともめるのはもっと面倒くさい。 『てなわけで、強制的に起こさせてもらいまーす』 あたしは一人呟くと部屋に入って行った。 *** 『おはよー、ツナ』 「あ、おはよう、あげは。銀さんと高杉さんは?」 『今着替えてるよ』 あの後、あたしの起こし方に文句を言う二人に制服を渡して先に下に降りた。 テーブルの上には毎度、奈々さんのおいしそうなご飯がのっている。 『いただきまーす』 あたしはツナの横に座って食べ始めた。 「あげはー、ツナー。制服ってこんな感じでいいのか?」 ひょっこりと現れたのは銀時だ。後ろには晋助もいる。 『いいんじゃない?ねえ、ツナ』 「うん、二人とも似合ってるよ」 「マジでか。銀さんカッコいい!?」 『うん、カッコいい。ただし天パと死んだ魚のような目じゃなければ』 「それ褒めてねーよ!もはや銀さんでもねーよ!!」 そう言って銀時は席に着いた。 『晋助は普通に似合ってるね』 「当たりめーだ。天パと一緒にすんじゃねェよ」 「高杉喧嘩売ってる?」 晋助はこの頃はまだ左目も健在だから普通にカッコいい。身内(?)から見ても贔屓目なしに。 モテるんだろうなあ……。うらやましい← 騒ぎながらも全員朝食をとり終え、玄関に行く。 『「いってきまーす」』 そう言って玄関を出た。 ← / → back |