「フフ…、」
『「「「!!」」」』
あたしに六幻を向ける神田とそれを必死に抑えるコムイとリーバーさん。そんな中にふと笑い声が響く。
そっちの方に一気に視線が集まると、笑った本人は恥ずかしそうにはにかんだ。
「えっと、あ…ゴメン…。あんまり面白かったからつい…」
『か………可愛い!!』
「え?」
あたしは思わずリナリーに抱きつく。何だこの子すごく癒される。
「……あげは、」
『んー?』
「これからよろしく!」
『…………』
「?あげは……?」
『いやー…やっぱリナリーみたいなカワイイ子には笑顔が一番だなって』
「っ//」
「…ねえ、リーバー班長。僕はアレをどう受け止めたらいいのかな?というかあげはちゃんって天然タラシ?」
「…いい女友達ができたんだなって思っときゃいいんじゃないッスか?」
「でもリナリーが頬染めてるんだよ!?神田君もなんとか言って!!」
「くだらねェ……。俺は戻る」
「ちょ、」
あたしとリナリーが友情を深め合ってる間にこんな会話がされていたとか。
話がついたのか神田は一人さっさとこの部屋から出て行ってしまった。
『コムイー、あたしはどうすればいい?』
「そうだね…じゃあリナリー。あげはちゃんを部屋まで案内してあげて」
「わかったわ。行きましょ、あげは」
『うん。……あ、これからお世話んなりまーす』
あたしは部屋を出て行く直前に振り返って、コムイとリーバーさんに向かって片手を上げた。
笑ってみせてよ
(よかったじゃないッスか)
(…何がだい?)
(リナリー、最近笑ってなかったみたいッスよ?)
(うん、そうだね…。あげはちゃんがここにきてくれてよかった)
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