しばらくあたしたち3人で話していたら、玄関の開く音がした。


「ただいまヨー」


ん?ただいま!?
てことは新八の他にもあたしが知らない奴がここで働いてんの!?


「あれ?銀ちゃん、そいつ誰アルか?」

「あ、神楽ちゃんおかえり」


現れたのはまだ幼いチャイナ服を着た女の子。


『あたしは紅藤あげは。もとからここに住んでたんだけど、なんやかんやで今まで旅行に行ってて今日帰って来たんだよ』

「もとからここに住んでたってことは、銀ちゃんの彼女アルか!?」

『「いや、それはない」』


あたしと銀時が同時に否定した。


「確かにこんな美人が銀ちゃんの彼女なわけないネ。私は神楽アル、よろしくネあげは!!」

『よろしくー』

「おい神楽、こいつの見た目に騙されんな。こいつ中身はただの変じ…『あ゛ぁ゛?』…なんでもありません」


余計なことを言おうとした銀時を強制的に黙らせたあたしを見て神楽は、カッケーアル、と言っていた。


その後皆で夕飯の買い出しに行って、料理をふるまったら新八と神楽がおいしいと喜んでくれた。


―――…


夜、新八は帰り、神楽が寝てしまったため、あたしと銀時は二人でソファーに座っていた。


『しかし驚いたわー』

「?何がだよ?」

『まさか一ヶ月で二人も“家族”が増えてるとは思わないじゃん』

「………ああ」

『ま、らしいっちゃあらしいけど』

「……怒ってる?」

『なんで?』

「お前天人嫌いじゃん」


銀時が申し訳なさそうにこっちを見てくる。
ああ、そういうこと。


『確かに天人は嫌いだけどさ、でも神楽いい子だったし。それに銀時が決めたんでしょ?だったら文句は言わないさ』

「ん、ありがとな」


銀時はあたしの好きな笑顔で笑う。
だからあたしもそれに応えるように笑う。


それからあたしの旅行の土産話とか新八や神楽との出会いとかいろんな話をした。


「んじゃ、そろそろ寝るか」

『だね。おやすみ』

「おやすみ」


あたしたちはそう言ってそれぞれの部屋に向かって行った。




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