早起きしても得なことってない


『zzz…』

ドドドドドッ

スパンッ

「いい加減起きろォォォ!!」

『………あ゛ー朝からうるせーな、土方コノヤロー。』

「なんだと!?今何時だと思ってやがる!!」

『分かんないからあと五時間くらい寝とくわ。』

「だから起きろって言ってんだろーがァァァアア!!」

『フギャッ!!』


…おはよーございます。紅藤あげはです。

あたしがこの世界に来て一週間。

なんかこのやり取りが日常になってきてる気がする…。

ちなみに今あたしは土方さんに布団を取られ、畳にダイブした。これ以外に痛いからね?

『何すんの土方さん!!』

「てめーが起きねーからだろーが。とっとと着替えろ。」

『…へーい。』


『土方さんってひどくない?あたしはもっと寝てたいのにさぁ。』

「あはは…。」

あたしは今朝の出来事を千鶴に愚痴っている。千鶴は苦笑いしながらもあたしの話をしっかり聞いてくれる。

「でも、早起きは三文の得って言いますよ。」

『そりゃあそうだけど…。』

あたしが拗ねたように言えば、千鶴は何か思いついたようにあ!と声を上げた。

『どした?』

そう聞けば千鶴はこれまた可愛らしい顔で明日は私と起きて一緒にご飯作りませんか?と言った。

なるほど。一緒にご飯を作ろうと。そりゃいい考えで………え?

『え!?』


 



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