タイミングは考えましょう 『そういえば、あたし異世界から来たんだよね。』 「「「「「…は?」」」」」 おぉ、皆目ぇ丸くしちゃって。イケメンが台無しだな。 「あげはちゃんってやっぱりバカなんだね。」 『やっぱりって何!?』 どうやら沖田はあたしのことをバカだと思っていたらしい。失礼な、あたしは向こうの世界では結構常識人だったんだよ?← 「今のはどういう意味だ?」 土方さんが説明しろと言わんばかりに聞いてくるので(しかも睨んでくるというオプション付)あたしは説明を始めた。 『実はかくかくしかじかで…「分かるかっ!!」…チッ!』 土方さんにツッコまれた。 説明って苦手なんだよね。面倒くさいし。でもここで断ったら確実に斬られる。だって土方さんの眉間のしわがすごいことに…。 『はぁ…。じゃあ改めて説明するね。』 −−−−… 『…てなわけです。』 「…大分省いたな。」 『気にすんな、原田さん。文章には書いてないけどちゃんと説明はしたじゃん。』 その言葉に原田さんはまあな。と納得してくれた。 ホントだよ?ちゃんといろいろ説明したんだよ?携帯とか見せてさあ。 「あげはのいた世界にもしんせんぐみってあったんだな。」 「天人っての見てみてぇな!!」 「携帯って機械も驚きですね!」 平助と永倉さんと千鶴が話していた。…天人は見なくていいと思うよ。切実に。 「あげはちゃんはなんでここに来たの?」 沖田にそう聞かれあたしは考える。 『うーん…、分かんないんだよね。』 ホント普通に散歩してただけなんだけど。 あ、でもあの時… 『…桜。』 「え?」 『ここに来る前、桜を見たんだ!!』 そう、あの人と見たような辺り一面の桜…。 [back]
×
|