はじまりの中の青
『ここは…』
「やぁ、レイ」
『ウーゴくん?』
私の意識が飛んだ先は、ウーゴくんのいる聖宮。
『私、どうして…』
「今の君に地上は合わなかったんだよ」
『…そうか、私…』
「あれ、おねえさんだ!」
子供の声が聞こえた瞬間、私の胸あたりに衝撃が走った。
『わあ!なに!?』
「ウフフー」
『や、やめ…』
青い髪をした男の子は私の胸に顔をぐりぐりとこすりつけてくる。
羞恥で顔を赤くしながら抵抗していると、ウーゴくんが助けてくれた。
「大丈夫かい?」
『う、うん…。あ、そうか、この子例の…。っていうか、育て方間違えたんじゃない!?』
私が顔を真っ赤にしていうとウーゴくんは笑いながら、挨拶しなさい、と男の子に言った。
「僕はアラジン! おねえさんの名前はなんていうんだい?」
『私はレイ』
「よろしく、レイおねえさん!」
そう言うと、またアラジンは抱き付いてきた。
次はふふ、と笑いながらアラジンの頭を撫でる。
「レイおねえさんって気持ちいいね!」
『…』