水曜日の朝、彼女のアラームはオフ5







彼女と同じ布団に並んで、仰向けになっている。僕はドキドキして眠れないと思いながらも布団があまりにも心地よくて眠ってしまいそうになったりしていた。
横にならぶ彼女のほうに少してを伸ばしてみると、彼女のいつもは冷たい手と当たった。疲れて眠たいのか今は体温が高いようで暖かかった。彼女のほうを見ると寝ようと努めているのか目をつむっていた。
少し、一分も経たないその時間が何時間におもえるような少しの間をおいて彼女の手が動き僕の手に重なる。
僕たちは言及されたら寝ぼけていたと答えようと思いながら、どちらともなく手を繋いだ。



それらがあまりに心地よく僕はそのまま眠ってしまったようで、カーテンの隙間からは明るい光が見える。
僕と彼女の手は寝ている内に離れてしまったようで僕の左手は空っぽになっていた。
ふと彼女に目をやると寝返りをうっていて、距離が少し縮まっていた。僕はそっと彼女の顔の近くにある手を握った。
「ん…」
彼女が小さい声を漏らして目を少しずつ開く。
「あ、おはよう。ねえ、これずっと繋いでいたのかな?」
彼女は眠たそうにしながら顔を赤らめて、子どものように無邪気にほほ笑んだ。
繋ぎなおしたというのが恥ずかしくて僕は頷く。
彼女は嬉しそうにするとすり寄ってきて、僕の肩に頭を載せた。
「何?」と声をかけると
「アラームが鳴るまで二度寝」
と言って眠ってしまったので、僕も目を閉じた。
水曜日の朝だった。






題「水曜日の朝、彼女のアラームはオフ」



おわり



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