それは2年6組ではあまりに見慣れた光景だった。
いつも通り、大声で呼ばれるであろうその男子生徒は名前を呼ばれる前に立ち上がろうとしたし、
周りの生徒たちもそれをまたか、
とその男子生徒が声の主のところに行くのを当然のように思っていた。
そう、2年6組の生徒たちは誰も疑わなかった。
「赤葦ーっ!」
と彼が元気に赤葦京治の名を呼ぶことを。
………だというのに、この男、木兎光太郎はその予想を裏切ったのだ。
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