ツイッターで書いた140文字SS
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ブル→ブロ(+ジルバ)/ブルース暴走×4
「ジルバあのさ」
「どうしたブルース」
「僕最近隊長と一緒に水浴びしたりすんの辛くなってきた」
「なんでまた……まあ冷水頭からかけられるし、水泳遊びになったりして疲れるけどさ」
「そういうんじゃなくてさ」
「じゃあなんで」
「察して」
「えっ」
「察して」
「ちょ」

「待てよブルース、つまりその……そういう意味でってことか?」
「うん、髪さらさらでヤバいし、腰細いし、肌白くてすべすべだし、なんかもう」
「詳しく説明すんのやめろ怖い」
「僕おかしくなったのかな」
「つ、疲れてんじゃねえか?」
「そうかな」
「ああ……」

「言っとくけどこんなんなるの隊長に対してだけだからね」
「例えばルファは?」
「ルファって着やせするタイプだよね、意外と筋肉あって憧れるよ」
「普通だな……じゃあブロントは?」
「背中がエロくて困る」
「もういいわかった」

「あんまり聞きたくねーけど、お前、どっちになりてーの?」
「何が?」
「いやその、男役か女役か的な」
「ああ、隊長の尻に僕のマグナムをぶっ込」
「もうやめて」
「話の流れから察しておいてくれよ」
「いやいや無理無理」



ジルブロ/うん、知ってる
「隊長、今日はバニラのジェラート作ってみたんすけど」
 そう話しかけると、隊長は目を輝かせてスプーンを握った。
「うん、美味い。上品な甘さだ」
 美味しいのは当たり前だ。隊長の好みに合わせてるんだから。 唇の端を舐める舌を見ながら、次は何を作ろうか、と笑った。



クロブロ/諦めきれない
「クロウ、いい加減に離れろ」
「邪魔か」
「いや、そういうことじゃなくてな」
「なら別にいいだろう」
「……何度も言うようだが、俺はお前とそういう関係になるつもりはないぞ」
「俺も諦めるつもりはない」
「お前なぁ…」
「ブロント、好きだ」
(とんだ奴に気に入られたな…)



傘の下で/クロジル
 どしゃ降りの日はジルバの蝙蝠傘にいれてもらうことにしている。雨に隠れて、世界は傘の下だけで閉じていた。灰色の迷路をさ迷って、それでも終わりは来る。玄関で傘をさしたままジルバがまた明日なと笑うから、肩の滴を払ってやるふりをして、俺たちはまた一つ秘密を増やした。



一心同体/クロブロ
 周囲を囲む敵の数は大小合わせて十余り。俺の得物は長剣と投げ槍が一本ずつ。他の仲間とは分断され、隣にいるのは元魔王軍の赤マントただひとり。唇を真一文字に結んで、まだ何かためらっているそいつに
「クロウ、背中は任せたぞ」
 おおげさなくらいの信頼をぶん投げた。



見ないふり、見えないふり/ブルブロ
 まるで目隠ししたままの綱渡りだ。あなたの……骨を拾い上げた憂いを、夜風に吹かれる寂しさを、僕は見なかったことにする。うつくしいあなたを見てしまったら、きっと僕は足を踏み外し、その瞳の深淵にまっ逆さまに落ちるだろう。
 どうか僕の前でだけは、あなたが強い強い道化でいてくれますように。
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長く一緒にいた影響/クロジル
「もう少しまけてくれないか?そこの果物なんか、もうすぐ完熟に……ああ、ありがたい! 腹の足しになる。今度また沢山買うよ。それじゃ……」
「おい、鎧」
「すまん、待たせた。帰って飯にしよう」
「夕飯は大根が出るのか」
「クロウはほんと大根好きだな」
「出ないのか」
「ああ、出る出る」
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