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強襲純愛、





今日は気分が良い。

大政奉還も終わり、しばらく休めと小五郎に言われたので、寂しい思いをさせた小娘と旅行に来ていた。邪魔者はおらず、俺たち2人きり。


奮発して部屋に露天風呂が付いている部屋に泊まった。小娘は恥ずかしがってさっきからずっと背中を向けたまま膝を抱え込んで座っている。俺は1人寂しく酒を飲んでいた。



「おい、そろそろ慣れろ」

「そんな事言われても…」

「初めてじゃあるまい。ほら、こっち来て酌をしろ」



ちらっと振り向いた小娘に手招きをしてやる。渋々と近寄った小娘は膝を抱えて座ったまま、徳利を傾ける。

杯に注がれた酒をぐっと流し込む。

こいつが注いだというだけで幸せな気分になって、ふわふわしてくる。



「おいしい?」

「ああ、お前が入れる酒は格別だ!」

「ふふっ」



小娘も少しはくつろげてきたようだ。俺も酒が回ってきて、小娘の肩にこてんと頭を乗せてた。



「晋作さん?酔ったの?」

「ん…」

「じゃああがろう?逆上せちゃうよ」

「嫌だ…」



立ち上がろうとする小娘の腕を掴んでまた隣に座らせる。



「…今お前が欲しいんだ」

「え…っ」



びくっと肩が揺れるのが分かった。湯の上に浮いている盆に猪口を置いて強引に口付けると小娘の口から甘い吐息が漏れる。唇を離すと熱っぽい目で俺を見つめていた。



「あたしだって、晋作さんが欲しいっていつも思ってるんだから…」

「…小娘」



そう言うと小娘は顔を真っ赤にしながらも俺の胡座の上に跨り、たどたどしく唇を重ねてきた。いつもと違う小娘に翻弄されつつも、愛しい奴になら何をされても良いと思ってしまう。それどころか必死に唇を合わせてくる小娘が可愛くて仕方がなかった。

小娘の手が身体を這うのを感じて俺はそっと目を閉じ、身体で小娘を感じた。





強襲純愛、

こんな夜に冷静になんて
いられるだろうか..?



2011.04.19


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