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2015/02/26 00:41

 後輩財前くんに、ため口で小言を言われたい。何してるんですか、先輩、みたいなのもいいけど、何してんねん、ほんまこの人、みたいなのを呆れたため息まじりに言われたらときめく。今回更新したお話の中で少し触れたけれど、ごみ捨てを手伝ってもらうの、すごくときめくと思う。そのネタだけで一つお話を書きたいくらい。

少し書いてみます。


***

銀さんとごみ捨て小ネタ


 さっき教室を出た時は楽勝だと思っていたゴミ袋が、今私の腕をぎりぎりと苦しめている。こういう大きな荷物って、どうして長い時間持っているのと、少しの時間だけ持つのとで、重さの感じ方が違うのだろう。後少しごみ捨て場まで行けば、この重さから開放される。気合を入れ直して、ゴミ袋を持ち直す。よし、がんばる。

「大変そうやな」

 重いゴミ袋を持ち直したところに声をかけられ、思わずバランスを崩しふらつく。が、後ろから両肩を支えられ、倒れずに済んだ。

「堪忍な。後ろから声かかったらびっくりするよな」

 その人は私がもうふらついていないことを確認してから、そっと両肩から手を離して、私の前にまわった。背の高い、体格の大きい人だ。

「それ、ゴミ捨て場まで運べばええんやろ?ちょうどそっち方面に行くから、貸しや」

 その人は私がゴミ袋を渡しやすいように背を少しかがめ、片手を差し出した。大きな手だ。その大きな手を見て何を思ったか、ついゴミ袋ではなく私の手を乗せてしまった。なにやってるんだ、私。自分の行動に自分で驚いて固まっていると、目の前の彼は少し驚いた顔をしてから、微笑んで、もう片方の手を差し出した。――私が乗せた手はそのままに。

「ほら、貸し」

 せっかくさっき倒れないように支えてもらったのに、なんてこった。今、まさしく倒れそうだ。恋はするものではなくて落ちるもの、なんて、何かの本で読んだ言葉を思い出す。

 どうやら私は、その大きな穴に落ちてしまったみたいだ。


***


 銀さん片手を差し出されたい。荷物とか貸しやって言われたい。個人的に、銀さんは人を支えるとき、両肩をがしっと持って欲しい。上から、安定感のある両手で。惚れるわ。

 拍手のコメントに返信しました。もうすぐ花色3周年。のんびり運営ですが、これからも一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。

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