「なるほどくーん、あーそーぼ!」
「却下」
「ひどい!プリティーキュートで麗しく美しく可愛い世界一美女の名前ちゃんがわざわざ事務所まで来てなるほどくんに会いにきたのに!」
「長い。そしてウザイ。」
「大丈夫よ、浮気ならしないから」
「人の話聞いてた?あと付き合ってないからね」
「え……!結婚式!?もう…なるほどくんったらせっかちなんだから!きゃー(はあと」
「駄目だ末期だ」

皆さんどうもこんにちは。世界一不幸と思われる男、成歩堂龍一です。本当なら法廷でカッコ良く証拠品を突きつけて異議あり!と叫んでるか真宵ちゃんと捜査に行ってるのですが今日は大凶の日らしいです。変な生命体が不法侵入してきました。
もはやこれが日常になりつつあるくらいに頻繁に侵入してくる苗字名前。認めたくないがルックスは良いのに頭が大変残念な方です。
コイツと居るとろくなことがありません。本当に困ります。警察に突き出したいです。
いや、まあ今すぐ突き出すのがいいのですがコイツの親が警察のお偉いさんらしいので…こっちが逆に有罪にされかねません。いやあ困った困ったー誰か助けてー
真宵ちゃんはこんな時に限って里に帰っているので誰も助けてくれません。どうしたらいいのか教えてくださ「赤ちゃんの名前は何がいい?」だまれええええ!」

「えー」
「えーじゃないよ!なんで此処にいるんだ…ちょっと休みたいんだよ僕だって!」
「嫌だよ」
「嫌だよじゃ……、」

ちゅう。


「だって、私、なるほどくんが好きなんだもん…だからなるほどくんと一緒に、いたいの。いつもはぐらかすじゃない…。今度こそ、ちゃんと聞かせてよ…」
「………………っ」

そんな涙目で可愛く言われたら、我慢できなくなるじゃないか。
僕だって…、
君に伝えたかったんだから―――――

「しかたないな、付き合ってあげるよ」
「ほんと!?やったあ!って……ちょ!?」
「でも僕の恋人になったからは…僕のものだから。どうなっても知らないよ」
「いきなりですか!?ちょっと!事務所じゃ誰が来るかわからな―――」
「それが、いいんだろう?」
「…ドSううううう!!」


いつもとは違く焦って顔も真っ赤な可愛い君に、理性なんて崩れるに決まってるじゃないか。ましてや、僕のものになったんだから―――

(まあ、この事務所じゃなかなか人は来ないんだけどね)

2012 07 22