■ 星屑ユートピア*

捨て身の復讐

――

槙(まき)。槙。

もういない彼の名前を呼んだ。遺体も、彼がいた痕跡さえ、全部消されて。

気付いたのは、彼の連絡がなくなって二週間たった頃だった。

忙しいのかなと心配し続けて。やっと来た手紙には、涙の後で歪んだ字。ぐしゃぐしゃの殴り書きで。

ごめん

辛い


痛い



死にたい


助けて


大まかな話の流れとそれで埋まっている。悲しくなった。



「そ、ろ、そ、ろ消えたら」

そろそろのタイミングで頭を掴まれて床に押し付けられる。

「なぁ.....苦しいだろ」

ずちゅずちゅと挿出を繰り返されて、意識は曖昧。だけど。だけど。僕は諦めなかった。決定的な証拠を残すために。全てビデオに録画して、ボイスレコーダーもつけっぱなしにして。3ヶ月。よく持ったと思う。

この学園を潰す為に。どれだけ己が腐っているかを。復讐を果たすまでは。絶対に。


諦めないんだ。


マスコミに直ぐ流して、条件が叶ったら報道すれば良いといった。下手に警察に言って揉み消されるのがオチだ。だから、全てのマスコミと警察に。全てのマスコミを止めるのは難しいだろう。政府の奴らにだって、送ってやったっていい。

自分達の息子が人殺しだなんて、知りたくないだろう。絶望すればいい。皆死んじゃえばいい。


ふふふと笑った。気に食わなかったのか、ここの会長様は僕を殴り更に激しく犯した。


会長だけではなく、殆んどの男に僕は抱かれた。親衛隊の依頼だったり、ただ単にイジメにきたり、腹いせだの。なんだの。


わからないな、どうしてあんなマリモがいいのか。槙の方が可愛くて、優しくて。綺麗だった。


まき、まき。

目を閉じれば。

彼が俺と性交している。槇が俺を呼んで、我慢出来ないから激しく犯しているんだ。

そう思うと苦痛じゃなかった。








たとえ、今血を吐いていたかって。


「ごふっ....ぜぇ、ぜぇ」


掠れていく意識




ありがとうという槇の声が聞こえた気がして、微笑んだ。





(君が死んだら僕の生きる意味がない、それなら僕は君を殺したやつに復讐して君を追いかける)

――――

↓続編希望や小説の感想などよければご記入お願いします。
comment!

[ prev / next ]
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -