■ 均衡を壊すなら、

はぁ....ボサボサな髪をぐしゃと掴んだ。目にはうっすらと隈が出来て、満足に昼食も食べていない。


期限は一週間。戻って来いよ。俺はあいつらに何回言ったことだろう。もう、戻ってくる気配は無い。あまつさえ、俺をリコールしようとしてやがる。

あいつらの分の溜まった書類を誰が片付けているんだとキレたくなった。


いや、キレた







..........もう、仕事なんて辞める





生徒会長として、あるまじき行為だか、仕方が無いだろう。机の書類を床に投げる。え、ちょ、なにこれ。楽しい。

自重。


荒らすに荒らした生徒会室。誰も入らないし、いいだろう。そのまま、生徒会室を出て、自分の部屋に戻る。黒で固められた部屋は落ち着きのある部屋で随分と久しぶりだった。

料理を作り、食べ、寝る。


幸せだ。実家に帰るかな。父親の肉じゃがが恋しい。なんたって、俺はマザコンならぬファザコンだから。真面目堅物俺様何様会長を被るのはもう、やめた。



ポケットに常備しているスマフォを出して、ホーム画面にある電話を押す。一人しか入ってない、電話番号。

「はろー、父さん?家帰っていいかな。もう、仕事疲れちゃってさ。...うん、ああ。そうなんだよ.....他の役員、サボっちゃって、...ぅん、転校生...何処がいいのか分からない。.......勿論父さんのがカッコイイって!.......、本当。退学処理してくれるって?嬉しい、....ぇ?......一緒に過ごす?、仕事は?大丈夫なの?、ぅん、うん。行く!...楽しみだ」






その日の夜、ヘリコプターが一台止まってある一人の男子高校生がそれに乗って学園から去っていった。


そのあとの学園の中は荒れ果てた





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