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NOVEL
▼あかい林檎


※ついったでシャークさんは料理が苦手そうだと監督がお話していたので書いてみたもの


「なぁ、シャークってアップルパイ作ったことあるのか?」

遊馬は買ってきた林檎やシナモンなどを袋から出しながら凌牙に声をかけた。

「……ない」

凌牙は軽く蛇口をあげて手を洗う。まな板と包丁を取り出した。さっと洗い、きゅっと蛇口を戻す。ふきんで拭く。遊馬も凌牙に続いた。

「クッ●パッドでレシピ見りゃ、なんとかなるだろ」

と、言いながら林檎を手にとる。丸くて真っ赤に熟したいい林檎だ。傷も一つもなく、いい大きさである。

「じゃ、皮剥きするか」
「シャークは林檎の皮剥けるのか?」
「多分な」
「…へぇ」

左に林檎を持ち、右手に包丁。じいっと遊馬は凌牙を見つめる。しょりしょりと皮剥きを始め、最初は順調のよう。慣れない手つきだが、綺麗に、分厚く剥きすぎないように、慎重に剥いていた。
遊馬は凌牙の邪魔をしないようにボールをとり、水を差す。そこに適量の塩を入れる。

「……っう」
「シャーク?」

呻き声に遊馬は凌牙を見る。指を切ったらしく凌牙ははぁ、とひとつ大きな溜め息をついた。
「指切ったのか?」
「うるせぇ、たいしたことない」

と言いながら指を洗い、絆創膏を取りに台所から離れた。遊馬は凌牙の剥いていた林檎を見ると、でこぼこでところどころ皮が残り剥けてない。遊馬は剥いてみようかと考えたが、手をつけなかった。





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続かない。林檎の皮剥きさせたかっただけ

[2011.12.5]



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