確かに万事屋は“よろず”屋で、その名の通り依頼有らば何でもする商売だ。
「わしを暫く泊めて欲しい」
「はぁ?」
快援隊一の部下、しかも一応ではあるが頭の女。
果たしてこのような依頼をも引き受けて良いのだろうか。
Special Thanks!
坂田銀時の憂鬱
「ちょーっと待ってよー。つーか意味分かんねーんだけど」
「そのままの意味ぜよ。わしを泊めろ」
何時もは深々と被っている傘を外して、鋭い目線が銀時を見つめている。
頭を掻いて、面倒くさそうにそれと自分のを交わしていた。
「理由は?」
「おまんには関係ないぜよ」
さらりと返された言葉に苛立ちを感じ、銀時はテーブルを力強く叩いた。
「ふざけんなよー!?お前らの勝手な都合でこっちが迷惑すんのはお断りだからな!!また家が壊れたらどーしてくれんだよ、ァア?」
あの時は赤と青の大工が二人来てくれたから良かったものの。
二度枚は御免だと思い、銀時は強気な態度に出ると、陸奥は少したじろぐ。
「それなりの理由がねェんならとっととけーれ、けーれ」
「…言えば良いちや?」
「まぁ聞いてはやる」
あからさまに嫌だという陸奥の表情。
しかし深く溜め息を吐くと、重たい口を開いた。
「むーつ」
「なん
振り向く隙も与えず、後ろから腕を回され強く抱き締められた。
「っおい…!」
「陸奥はあったかいの〜」
「わしは暑い!離れんか!!」
「むっちゃん良い匂いじゃー」
「鬱陶しいぜよ!!」
いくら口で反抗しても聞き入れてはくれない。
そろそろ強行手段に出ようと、胸元から銃を取り出そうとした時だった。
むにむに、
「……?」
先程まで絡み付いていた腕はなく、辰馬の両手は自分の胸元にあった。
→