2013/03/01 08:30

今日の夕飯は少し豪華だった。
先日俺が河豚を食べた事がないと言うと、臨也がわざわざ取り寄せてくれたのである
刺身にしてあるそれを一つ口元へ運べば、口内に嫌みのない甘さが広がる
確かにこれはうまい
どんどんと箸を進める俺に臨也が苦笑しながら腹をこわすぞと忠告を入れた
仕方なしに箸のスピードを緩めると、ふいに視界が揺れた
何事かと臨也を見れば、ニヤニヤと厭らしく笑う臨也の口元が見えた
「盛りやがったな」
かすれかすれに言葉を吐き出すと、臨也は毒に当てられたのだと高く笑った
その嫌味な笑顔さえ愛しいと思ってしまう。本当に笑いものだ
そんな事を思っている間に、静雄の意識は途絶えた




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