終わりの無い世界で 目を伏せながら 君は一人、 「明日も、待ってるからね。」 と言いました。
2014/06/28 05:06

「じゃあ、明日も待ってるからね」
そう言って、臨也はニヒルな笑みを浮かべて静雄を見送った
静雄はそれに何も言わず、振り向くこともせず足早に部屋を去って行った
はやくあの場から立ち去りたかったのだ
臨也とは、援交のようなことをしている
勿論、好きでそのような行為をしているわけではない
最初は無理矢理だった。次は薬を使って。次は脅され...
そうして徐々に静雄の身体は、男に犯されることに慣れてしまっていた
そんな時、臨也から取り引きを持ちかけられたのだ
弟のスキャンダルを売られたくなかったら、セックスをしろと
馬鹿げた話だった。しかし、弟のために乗らないわけにもいかなかった
それから臨也に呼ばれた日には、新宿の臨也のマンションで幾度も体を重ねた
とてもひどくされることもあったが、その次の日は決まって吐くほど甘いセックスをした
正直、静雄には何が楽しいのかわからない
二人は愛し合っているわけではないし、そもそも男同士だ
きっと臨也のお遊びなのだろう。自分は臨也が飽きるまでの楽しいおもちゃなのだ
そう自分に言い聞かせて痛みや快感に耐える日々を自分は、臨也が飽きるまで来週も、再来週も、繰り返すのだろう
終わりの見えない絶望だった。はやく終われ、はやく終われ。そう頭の中で願いながら、今日も枕を濡らして泣き疲れて眠りにつくのだ



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