「なぁ、いいじゃねーか」
「……」
「お前も気持ち良くなりたい…だろ?」
「いやいいよほんと。ていうか耳元で囁かないで。擽ったいなぁ」
「何、だと…」
「えっ、まさか傷付けちゃった?ごっ、ごめんっ」
「お前っ、何で俺に囁かれて堕ちねぇんだよっ」
「は?」
「どんな天使でも俺が耳元で囁けば堕ちんだぞ!」
「知らないよそんなのっ」
「お前まさか…神か?」
「そんな訳ないだろ」
「俺が唯一堕ちなかったのは神だけだ!」
「へぇー、神様は堕ちなかったんだ」
「あの人はセックスに興味ないからな」
「嘘吐け!神様は幼気な人間が横暴な天使に強姦されても親指立てたんでしょっ?」
「それは俺の健闘を祈ってだ。父だからな」
「はっ!?ちょっ、お父さんを堕とそうとしたの!?」
「ああ」
「もうほんと何してんの!親子なんでしょっ?」
「でもそんなの関係ねぇっ!」
「その物真似どこで覚えたのっ!?」
「テレビとかいうやつ。俺様も人間界の勉強ぐらいしねぇとな」
「お、何だかちょっとまともっぽい」
「そのお陰で人間を学んだぞ」
「おぉー…ってちょっと?いやほんとやめてって言ったのに何迫ってきてんのさっ!」
「テレビが人間は迫られて嬉しいくせにわざと焦らして嫌がるて言ってた。あと本当は強引で意地悪なのが好きって」
「どんな番組見たの!?」
「だからお前は俺様を焦らしてるってのはお見通しだぜ」
「いやいやほんと焦らしてるとかじゃなくてぇっ!」
「また天国に連れてってやるよ」
「みっ耳に息吹きかけるなっ…ちょっ、服っ…ぎゃあああっ!」
「お前焦らしてるだけだったな。最後の方なんか耳元で囁くとノリノリに…」
「あああああもう言わないでぇぇぇ!」
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