「はい、もしもし」
「俺だ。ちゃんと元気にしてるか?」
「うん。って、昨日も電話したじゃんか」
「そうだけどよ、今日はそっち寒いんだろ?」
「まぁね。でもちゃんと暖かくしてるから大丈夫。君こそシャツのボタン開けまくったり薄着したりしてない?」
「してねぇよ。約束通り制服はちゃんと着てる。そっちの生活には慣れてきたか?」
「うん。もう引っ越して一ヶ月ちょっと経つしね。友達も出来たしクラスにも馴染めてきたよ」
「……絶対指輪外すんじゃねぇぞ?お前は可愛いからな」
「俺を可愛いって言うのは君ぐらいだって。ほんとに心配性だなぁ。そういうそっちこそ、ちゃんと指輪してる?」
「勿論だ。片時も外してねぇ」
「じゃあ相変わらず告白されてる?」
「……まぁな。でも今はお前一筋だからちゃんと断ってるぞ」
「そっか。宜しい」
「だからお前もちゃんと恋人居るっつって断れよ」
「まず俺は告白されないって。それにもう言ってるし」
「何を?」
「俺には遠距離恋愛中の大切な恋人が居ますーって。自慢もしちゃったりするからノロケんなって皆に怒られるけどね」
「…………」
「もしもし?どうかした?」
「…なぁ、今週末の予定は?」
「今週末?家でごろごろしてる予定だけど何で?」
「もう我慢出来ねぇ。会いに行く」
「えっ!?そんな急にっ…来れるの?」
「俺に不可能はねぇ」
「ははっ、その台詞聞くの久し振り…本当に来てくれる?」
「ああ。会いに行って抱き締めてキスする」
「それ人前では止めてよっ?…家でなら好きなだけしていいから」
「おい、その言葉忘れんなよ?」
「忘れないよ。楽しみにしてる」
「俺もだ。明日も朝練だろ?今日はもう寝ろ」
「うん。そっちも早く寝ろよ?おやすみ」
「お休み」
早く来い来い今週末!
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