「くすぐったいよ」
鬱陶しそうに払われて行き場のなくなった手のひらをじーっと見つめる。と思ったら横から伸びてきた手にさらわれて、あっという間にあの人に弄られはじめる。
「邪魔だったんじゃないんですか」
「くすぐったいとは言ったけど」
「めんどくさー」
「うるさいな。君にだけは言われたくない」
手の甲をなぞられたり、関節を確かめるように触られたり、指の爪を観察されたり。
「……解体する準備されてるみたいだ」
「叩き折っていいの?」
「痛いのは嫌なんで」
「なんだ残念」
がぶりと歯をたてられる。
この歯形、なんと言って隠そうか。


おさわりは禁止
(:20120202)
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