【その破綻した恋の末路】
 
たまたま暇をしていた女中が私だけで、たまたま局長から頼まれた仕事だった。

"伊東先生にお茶を"。

緊張どころの騒ぎじゃない。
だって皆、口を開けば"伊東先生""伊東先生"だもの。
顔も声も知らないうちに、名前とその存在だけはかなり早い段階で知っていた。
十四郎さんには、その名前を聞くより前に"伊東には近付くな"と念を押されている。
(今回はお仕事なんだから仕方ない…。)
だから、私は伊東先生が屯所に戻られてからも言葉を交わした記憶は無い。
お姿を見かけたのも数回あるかないか。

だから、今回が初めて目を合わせての会話になるのだけど。
…違うか。
伊東先生は私を見てすらくれていないんだから。

「あぁ…、これは書き直しだな…。」
伊東先生の部屋に入ってものの五秒。
床に転がっていた筆を踏んで滑った私は持っていたお茶をド派手に伊東先生の机に撒き散らしていた。
伊東先生は何やら細かい字で難しそうな内容の書簡を書かれていて、それが元の内容が分からないほど水浸しに。
伊東先生の立場的には近藤局長に近いと聞いていたから、ほぼ十四郎さんと同じレベルの立場のはずだ。
女中はいくらだって替えがきく。
粗相をしたとあっては、クビを言い渡されても反論は出来ない。
「す、すみません!私、あの、…本当にすみませんでした!!」
「謝られても書簡は元には戻らないよ。それに、君程度では責任も取れないだろう。」
「う…。そ、それも、ですけど。」
「…要領を得ないな。何か弁解でも?」
「は、はい…。あの、伊東先生は火傷などされてませんか…?書簡もですけど、伊東先生ご自身も真選組に欠かせない方だとお伺いしています…。」
「……。僕は問題無い。被害を受けたのは書簡の方だよ。」
少し間を開けてから伊東先生はそう言った。
どうやら火傷の心配は無いみたい。

それにしても。
他の隊士さんと話す時は穏やかで愛想が良い感じの人だと思ってたんだけど、何だか今日は雰囲気が違うみたい。
もちろん、私が粗相したから怒らせたんだと思うけど…。
でもこの雰囲気は。
「十四郎さんみたい…。」
「! 君は…。」
私の言葉に初めて伊東先生が顔を上げた。
そして、なるほど、と小さく呟いてから体ごと私に向ける。
「君はどうやら土方君に甘やかされてきたせいで、まともな配膳も出来ないと見受けた。」
「ち、違います!十四郎、…っ土方副長と、私が粗相をしたのは関係ありません…!」
「じゃあ、君が責任を取る、と?」
「っ…。」
十四郎さんに責任転嫁されるのは嫌だ。
でも、そう言われると返す言葉もない。
今度は私が伊藤先生から目を反らす番だった。
居たたまれなくて持っていたお盆を抱き締める。
すると、すぐ聞こえてきたのは溜め息だった。

「責任の取り方が分からないなら僕が教えよう。体で返してくれればいい。」
「かっ!!!?からだ、っですかッ!?」
ビックリしすぎて声が裏返る。
でもだって、体で返すって、返すって…!
「その想像には応えられないが、今日一日は僕に従ってもらおうか。」
慌てる私を余所目に伊東先生はさらりと告げる。
「まずは新しいお茶と、何か拭くものを早急に持ってきてくれ。」
「! た、ただいまっ!!」
私は慌てて伊東先生の部屋から出た。

急いで且つ丁寧にお茶を淹れ直して、私は再び伊東先生の部屋へ。
「お持ちしましたッ!!」
「分かったから、今度は静かに置いてくれ。」
私が踏んだ筆はもう無くなっているみたいで、今度こそ伊東先生にお茶を手渡せた。
伊東先生が湯飲みを持っている間に、食堂から持ってきた布巾で机の上を拭く。
「まず、ルールを決めよう。」
「はい…。」
「君の心身を著しく傷付ける事は指示しないから安心しなさい。…この取引は他言無用。今日一日は常に僕の傍に控える事。土方君とは目を合わさない、口をきかない事。」
「えっ…?」
最後の、何て?
他言無用なのは分かる。
伊東先生に許して頂けても、先生の書簡を駄目にしたとあっては、他の隊士さん達に責められるだろうし、元々私の責任の取り方がそれしかないんだから他言の必要性は無い。
常に伊東先生の隣にいるのも、理解出来る。
でも、十四郎さんと目も合わさない口をきかないとなると、今日一日は十四郎さんを無視するという事だ。
「すみません、最後のはどういう…、」
「僕の指示に反論しないも追加しておこうか。」
「……失礼しました。」
伊東先生を怒らせても得策ではない事は学がない私にだって分かる。
「よろしい。では簡単に自己紹介したまえ。」
「は、はい!有村真弓と申します、えぇと、」
「いや、それでいい。あとは大体察しが付く。」
「…………。」
「どうした?」
「あ、いえ、…伊東先生の自己紹介待ちでした。」
私がそういうと伊東先生は不可解そうに眉間にシワを寄せた。
「君は僕の名前を知っているだろう?」
「そ、そうですけど…。」
「経歴の説明が聞きたいのか?」
「あ…、経歴は素晴らしいという事は存じ上げてますので、例えば…。好きな食べ物とか、好きな色とかですかね?」
「そんな事を聞いてどうするつもりだ。」
「す、すみません。変な意味じゃ無いんです!ただ、伊東先生ってどういう方なのかなって…。」
「………君はどうやら相当の変わり者らしい。」
伊東先生は呆れたように溜め息を吐くと、濡れた書簡を丸めて机の足元に置いた。
そうして、すっと立ち上がる。
「今から定例会議がある。ついて来なさい。」
「は、はい!」
私は慌てて伊東先生の後を追った。

今回の定例会議というのは、局長と副長、そして各隊長達を集めて今後についての話し合いをする場だ。
つまり、私が伊東先生の傍に控えると言っても中に入る訳にはいかない。
「少し長くなるかもしれないが、君はここで待機していなさい。分かったね?」
「…はい、分かりました。」
会議の時間が近付き、ゾロゾロと皆が集まりだす。
伊東先生の横に私が立っているのを皆不思議そうに見ながら室内に入っていく。
「おや、先生と真弓ちゃん?」
「近藤局長…!」
相変わらず気さくな笑顔を私に向けてくれる人だ。
近藤局長は隊士だけじゃなくて、女中にも親身に接してくれるから皆慕ってる。
そんな近藤局長はニコニコしたまま私に言う。
「何だ何だぁ?すっかり仲良しになったのか?お茶を任せたのは正解だったなぁ!」
そう言って笑う近藤局長を見ながら、不正解でしたよ、と心の中で呟く。
「えぇ、彼女の気配りは実に素晴らしい。隊士以外もこの様に統率が取れているのは近藤さんの人徳でしょうね。」
「はっはっは、恐縮です!」
さらりと嘘を並べ立てる伊東先生に開いた口が閉じられない。
この人、私の前以外ではこんなに好青年キャラなの?
「真弓?お前、何でここに…!?」
「十四郎さ、……っ!」
呼ばれた声に反応しそうになったところを伊東先生の冷たい視線が制した。
目を合わすな、口を聞くな。
十四郎さんにだけ指定されたルール。
逆らうわけにはいかない。
「…………。」
「真弓、こっち向け。…俺が再三言ってきた事、覚えてるよなァ?」
覚えてる。
伊東先生には近付くなって言われた事。
でも今は、十四郎さんより伊東先生の約束を優先させないといけないから…。
「…………。」
「おい、何で黙って、」
「土方君。女性にそういう言葉遣いは無いだろう?」
「テメーにゃ関係無ェよ。コイツは、」
伊東先生は私を自分の背中に隠すように十四郎さんの前に立った。
「もう会議の時間だ。副長殿が席に着かねば始まるものも始められない。」
「…チッ。」
顔を上げなくても、言葉を発しなくても、十四郎さんが私に意識を飛ばしているのが分かる。
すると突然、俯いていた私の顎を掬い上げ、伊東先生が告げる。
「僕の言った事をちゃんと守るんだよ、真弓?」
返事をするより先に、唇に柔らかい感触。
それが伊東先生の唇だったと気付いた時には、彼は室内へと移動した後だった。
廊下には放心した私と、今のやり取りを見て目を丸くする十四郎さんだけ。
室内から、トシ!、と近藤局長の声が掛かると十四郎さんは何か言いたげに私を見てから室内に入り、襖を閉めた。
同時に私はへなへなと廊下に座り込む。
……何が起きた?
私、今、伊東先生にキスされたの?
(何で、どうして…?)
唐突過ぎて理解が追い付かない。
いや、過ぎてしまったショックを引き摺ってばかりもいられないのが現状だ。
(それを、十四郎さんに…見られた…。)
私の気持ちは最初から全部十四郎さんのものだから、伊東先生に靡くことは無い。
けれど、十四郎さんに近付くなと言われた相手と一緒に居て、目も合わさないし口もきかない、挙げ句に目の前で伊東先生にキスされた私は、彼の目にはどう映ったのだろう…。
(本当は今すぐにでも弁解したいんだけど…。)
重い溜め息を吐いて私は縁側に腰を掛ける。
会議が終わって私がここにいなかったら伊東先生が怒るかもしれないから。

「有村さん?」
「あ、山崎さん。こんにちは。」
ミントンのラケットを持った山崎さんが私に声を掛けてくれた。
「…もしかして会議中だから?」
「そ、今だったら思う存分出来るからね。」
悪戯っ子みたいに笑う山崎さんの笑顔は、私のモヤモヤさえ吹き飛ばす。
「………あのさ、有村さん。最近、副長と話した?」
「え?」
急にシリアスなトーンで聞かれて言葉に詰まる。
最近は…話してないかもしれない…。
十四郎さんは多忙な人だから、前以て約束が無い限りは私からは会いに行けない。
だから、十四郎さんが会いに来てくれる方が多い。
勿論、食堂や廊下では会う事もあるけれど。
「あー…、最近ね。副長はヘタレ…っとと、調子悪くて…。もしかしたら真選組に居られなくなるかもしれないんだ。」
「な、何で!?」
「ちょ、声が大きい!まだそうなるって決まった訳じゃないから…!!」
知らなかった。
いつもと同じで忙しいから会えないんだと思っていたけど、調子が悪いから会えなかったの?
どうして私に教えてくれなかったの?
「もしかして、何か重い病気に掛かってるんですか?真選組に居られなくなるほど…。」
「んー、あー。ある意味では重い病気だけど、死なないから大丈夫だよ。…此処にさえ居なければ。」
山崎さんは一旦そこで言葉を途切ると、私の目を見て言う。
「もし、副長が有村さんに何か指示を出す事があったら、従ってあげてほしい。それはきっと君を守る為だから。」
それだけ私に伝えて山崎さんは、じゃあね、と歩いていった。
(十四郎さんからの指示…。)
だとしたら私は早速従えていない。
ついさっきも言われた"伊東先生に近付くな"。
伊東先生が私に何かするって事?
…それは無いんじゃないかなぁ、だって。
(伊東先生はどこか、十四郎さんに似てるから…。)
私はぼんやりと会議が行われている部屋の襖を見つめた。


会議が終わって、真っ先に飛び出してきたのは十四郎さんだった。
「こっちに来い。」
強い口調で言い放ち、私の手を取って廊下を曲がる。
十四郎さんは私を壁に追いやって、逃げられないように私の左右に手を着いた。
「もしかしたら、俺がお前に伝えられる最後の言葉になるかもしれねェ。間違わずに覚えろ。」
「っ!?」
それは、病気だから…?
そう伝えたいのに、ただならぬ空気のせいで言葉にならない。
「伊東にはこれ以上、近付くな。もう俺はお前を守ってやれねーかもしれねェ。もし、俺が居なくなったら真弓…、お前はここの女中を辞めろ。…頼む。」
「な、んで…。」
「…街で俺に似た奴を見掛けても、それは俺じゃない。その時は、俺の事は忘れてくれ。」
「い、意味が、…」
「今までありがとう、…愛してた。」
まるで上書きをするように、十四郎さんは私の唇にキスを落とした。
十四郎さんがあまりにも苦しそうな顔をするから、私はいつの間にか泣いていた。
「ど、どうして、理由、っ分かんな、」
嗚咽が私の伝えたい言葉を邪魔する。

「……流石は鬼の副長。相手が女中でも容赦ないらしい。」
「!!」
伊東先生の声が聞こえて、一瞬呼吸が止まった。
「土方君。近藤さんが君とサシで話したいそうだよ。…早く行った方が良いんじゃないか?」
「…そいつに、手を出すな。」
「それは君次第かな。」
十四郎さんは今まで見たこと無いような怖い顔で伊東先生を睨み付けて、会議の部屋に戻っていった。

「…さて。簡単な約束も守れないような馬鹿だとは思っていなかったよ。有村真弓。」
「申し訳ございません、伊東先生。…私にとっては、簡単ではありませんでした…。」
まだ声が震えるから、消えそうな程小さい声で返答した。
「とりあえず、話の続きは僕の部屋で。…お茶を二つ淹れて来なさい。」
「…はい。」

お茶を淹れているうちに気持ちは落ち着いてきた。
それを持って私は伊東先生の元へ向かう。
「土方さんは、自力で何とかしまさァ。」
「お、沖田さん…!」
角を曲がった所に沖田さんが居て、どうやら私が通るのを待っていたらしい。
「そうじゃねェと俺が納得出来やせん。…それだけ。油断して茶ァ溢すなよ。」
沖田さんはひらりと手を振って歩き出した。
きっと私を励ましてくれたんだと思う。
…ありがとうございます。

「お茶をお持ちしました。」
すらっと襖を引いて伊東先生の部屋に立ち入る。
「土方君とは長いのか?」
「………え、…え?……えぇっ!?あ、あの、」
伊東先生の突然すぎる言葉に脳が追い付かなかった。
綺麗な姿勢で書簡に向かっている伊東先生の目線はこちらには無い。
恐る恐るお茶を机に乗せ、私は返事をする。
「は、はい。一年、くらい…です…。」
「そうか。」
そう言って、ひとつ息を吐くと伊東先生は私に向き直る。
「君は、今の真選組は好きかい?」
「は、はい。皆さん、優しいですし…。お仕事も楽しいです。」
「優しい?」
「はい。あ、伊東先生も優しい方だと思いますよ。あの時、大切な書簡を駄目にした私を公に責める事も出来たのに、そうしなかったんですから…。」
「…流石は土方君と付き合えるだけあって、どうやら思考はまともじゃないとみえる。」
伊東先生の口からはよく嫌悪を纏って十四郎さんの名前が出てくる。
こんな事言うと二人とも怒るだろうけど、同族嫌悪だと私は思う。
「土方君はきっと今日付けで真選組には居られなくなるだろう。それは自業自得だ。彼はもう何も守れない。」
「!」
十四郎さんに言われた事を思い出す。
"守ってやれなくなるかもしれないから、俺が居なくなったら女中を辞めろ"。
…さすがの私だって分かる。
私はただの女中だから誰も教えてくれはしないけれど。
でも、真選組が何か大きな岐路に立ってるという事は理解出来る。
それは恐らく、伊東先生が大きく関係しているという事も。
「土方君が君に何かを吹き込んだかもしれないが、これから真選組は変わる。君が好きだと言った真選組は無くなるんだ。」
「…それは、そうなれば良いと思ってるからの言葉なんですよね?」
「愚問を…。何故そんな事を聞く?」
「……何だか、迷ってるように見えます。暗闇に一人でいる、まるで迷子、」
「ッ!黙れ!!」
強く手を引き下ろされて、私はその場に転ぶ。
咄嗟に瞑った目を開けると、目の前に伊東先生の顔があった。
「…気に入らない。真選組も土方もお前も、僕とは違いすぎる!」
「同じ、ですよ…。誰だって迷うし、一人は嫌です…。…私でよければお話を聞くくらいは出来ます。まぁ、所詮女中如きに言えるような話なんて無いとは思いますが、あはは…。」
「……妙な女だ。惜しくなってきたな、どうして僕の物じゃないのかと。」
初めて伊東先生が笑ったのを見た気がする。
ううん、笑顔は見てるけど、こんな曖昧そうに笑うのは初めて。
「…近々、武州に遠征に出る。全てが終わってまだそんな事を言えるようなら、…是非話し相手を頼みたいね。」
伊東先生はそう言いながら、私の体を起こしてくれた。
そしてそのまま私を抱き締める。
「もっと早く…、真弓に出会えれば良かった…。」
あまりにもか細い声で、聞き間違えかと思うほど。
(この人、頭脳明晰で剣術も完璧なのに…、意外と繊細で脆い人なのかも…。)
先入観って宛てにならないな。
だって、私も十四郎さんの事、最初は怖い人かと思っていたもの。
私は伊東先生が離してくれるまで、彼の背中を撫で続けた。


「伊東先生、お茶をお持ちしましたよ。」
鞄から湯呑みを出して、ポットに入れてきたお茶を注ぐ。
「なかなか会いに来られなくてごめんなさい。やっと真選組も落ち着いてきましたよ。…残念ですか?それとも、安心しました?」
伊東先生は否定するんだろうけど、多分、伊東先生も真選組が好きだったと思うから。
「ねぇ、伊東先生。私ももっと早く貴方にお会い出来れば良かったです。きっと私の知らない事、たくさんお話して頂けたと思うから。そうしたら、仲良くなれたかな…。なんて、…。」
「オイこら。他の男とイチャついてンじゃねェよ。」
ぽんっと頭の上に大きな手が降りてきた。
「十四郎さん…!」
十四郎さんは私の横に並んでしゃがむと花を置いた。
そうして目を瞑って手を合わせる十四郎さんに倣って、私も墓前で手を合わせる。
「十四郎さん…。伊東先生の事、ありがとう。彼を一人にしないでくれて。」
「…チッ、お前に礼を言われる事じゃ、」
「戻ってきてくれてありがとう、十四郎さん…。心配、したんだから…っ。」
「おー…悪かったな、真弓。もう何も心配いらねェよ。」
後に、真選組動乱事件と称される一件は私が立ち入れずに始まり、終わった。
自分の無力さが歯痒いけれど、…私に出来る事が無かったのだから仕方ない。
「…ンな顔すンな。俺も、あの野郎も、お前に出会えて感謝してる。だから胸張れ。」
思わず十四郎さんに飛び付くと、しっかりと抱き締められて、…そうして私は改めて伊東先生が戻らない事を理解して泣いた。

私は、一瞬でも伊東先生の孤独を埋める事が出来ましたか?
……そうだったら、良いな。

私は伊東先生のお墓に深く頭を下げると、行くぞ、と私を呼ぶ十四郎さんの後を追った。


end

 
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