【エイプリルフール企画2014】
 
エイプリルフール#01 坂田銀時

真弓「…銀ちゃん、嫌い。」
銀時「おー、俺も真弓の事、嫌ェだわ。」
真弓「嫌い。」
銀時「俺も。」
真弓「大嫌い。」
銀時「俺も。」
真弓「本当に大っ嫌い!」
銀時「俺も。」
真弓「………。」
銀時「(黙った…。ネタ切れか?)前から思ってたけどよ、俺等もう駄目だわ。別れようぜ。」
真弓「……!」
銀時「お前と付き合ったのも何つーか、ノリ?みたいな。別に好きでもねェし。要するに間違いだった訳だ。」
真弓「……。」
銀時「…?おい、何か言、」
真弓「…ぅえぇ、…ひっく、…、」
銀時「な!?ちょ、おい!どうした!?」
真弓「ぎ、銀ちゃんが…、そんな事、言う、からぁ…っ!」
銀時「え、や、あの!エイプリルフールなんだろ!?嘘だぞ?嘘ですよー??」
真弓「うぅー……、知ってる、っけど…!」
銀時「だあぁ!もう!終了だ、終了!坂田家のエイプリルフールは只今をもって終了しまーす!!ほら、銀さんは真弓の事、好きだぞー!?嫌いになったりしてねェぞー!?」
真弓「……………ふふっ。」
銀時「真弓…?」
真弓「えへ、嘘泣きでしたー!ビックリした?」
銀時「おま、……。はぁ…、嘘で良かったわ。マジで泣かせたかと思ったじゃねーか。」
真弓「……あれ、…何か、ごめんね。」
銀時「いや、別に俺が騙されただけなら構わねェよ。…で?さっきの嘘を翻訳すると?」
真弓「銀ちゃん、好き。」
銀時「…俺も。」

【嘘で負ける】
(いつだってお前相手だと俺は負けちまうっつーの。)

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エイプリルフール#02 志村新八

新八「あ、真弓さん!」
真弓「新八君!おはよう。」
新八「……、」
真弓「ん?何かあったの??」
新八「あの、…前から言おうと思ってたんですけど、」
真弓「うん。」
新八「僕、真弓さんの事、ずっとキラ…、きら…、嫌…。」
真弓「新八君??」
しんどい「き、きら…っ、」
真弓「キラキラ??」
新八「嫌ぃ、…キラキラネームって今すごいのたくさんありますよね!!!!」
真弓「え?あ、うん。そうだね??」
新八「ぼ、僕ほら地味だから、せめて名前だけでも派手にしたかったなぁなんて一瞬思いました!あれ?作文!?」
真弓「そ、そうかな?私は新八って良い名前だと思うよ?」
新八「っ!真弓さんこそ!良い名前だと思います。か、可愛い、っていうか…!」
真弓「本当?初めて言われた。ありがとう。」
新八「う…嘘じゃないですから!!じゃあ、買い出しの途中なのでまた!!」
真弓「うん、またね!」
新八「(僕の意気地無し…!!)」

【嘘が吐けない】
("嫌い"だなんて、嘘でも言いたくない言葉だった。)

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エイプリルフール#03 近藤勲

近藤「真弓。突然こんな事を言うと驚くと思うけど、実は好きでした。」
真弓「うん、私も近藤さん好きですよ?」
近藤「! マジでか!じゃあ付き合っちゃいますか!?」
真弓「…え?勿論エイプリルフールですよね?」
近藤「…え?あ、今日エイプリルフールですか??」
真弓「そうですよー。」
近藤「あれ?…って事は今の、」
真弓「あ、近藤さんの事好きって言ったのは嘘じゃないんで安心してください。」
近藤「じゃ、じゃあ…。」
真弓「もー!近藤さんが好きなのはお妙ちゃんでしょ!?嘘下手すぎます!せっかく嘘吐くなら、本当か嘘か分からない微妙なライン攻めなきゃ駄目ですよー!」
近藤「…あ、あぁ!それもそうだな!」
真弓「近藤さんってイベント事にちゃんと乗るんですね。あ!もうすぐ朝の定例会議じゃないですか?」
近藤「おぉ…、もうそんな時間か…。」
真弓「今日も一日頑張ってくださいね!」
近藤「あ、そ、そうね!頑張ろうかな…。」

【嘘が下手】
(しまったァァァ!!今日エイプリルフールだったァァァ!!)

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エイプリルフール#04 土方十四郎

真弓「…土方さん、嫌い。」
土方「どうした、突然。」
真弓「嫌い。」
土方「だから、イキナリどうした?」
真弓「大嫌い。」
土方「おい、真弓!」
真弓「本当に大っ嫌い!」
土方「…………なるほど、分かった。」
真弓「(やっとエイプリルフールって分かってもらえたかな?)」
土方「俺はどうしてやれば良い?真弓と別れてやりゃ正解か?」
真弓「え…、えぇっ!?」
土方「何だ、それだけじゃ不満か?…あぁ、慰謝料とかそういう事か。」
真弓「…っと。あのぉ、土方さん…?」
土方「まぁ、後学の為に聞いとくわ。嫌いになった理由を言え。」
真弓「ひ、土方さん!まさか本気で言ってます??」
土方「……何だ、理由は言えねェってのか?」
真弓「……。」
土方「黙ってちゃ分かンねェだろ。」
真弓「土方さん、そんな簡単に私の事、見限るんですね…。ショックです。」
土方「はァ?俺を見限ったのは真弓だろうが。」
真弓「う、嘘に決まってるじゃないですか!エイプリルフールッ!私が土方さんを嫌いになる訳無いでしょ!?」
土方「ったく、無意味な嘘吐いてンじゃねェよ。…嘘って分かっててもお前の口から聞きたくねェ言葉なんだよ、それ。」
真弓「…すみません。」
土方「謝罪で済んだら俺等は要らねェんだよ。つー訳で、詐欺罪でお前を逮捕する。」
真弓「えぇ!?」
土方「俺に"嫌い"って言った数より多く"好き"って言えたら釈放してやるよ。」

【嘘が通じない】
(俺はいつだって真っ正面からお前と向き合ってるから、小細工は不要。)

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エイプリルフール#05 沖田総悟

沖田「今日はエイプリルフールか。」
真弓「そうですよ、嘘を吐いても許される日ですよ!山崎さんのあんぱん全部食べちゃったって言ってこようかなぁ。山崎さんビックリするだろうなぁ。」
沖田「…真弓。」
真弓「何ですか?沖田さん…。」
沖田「好き。すげー好き。めちゃくちゃ好き。」
真弓「え、え?ええ??」
沖田「とにかく好き。どうしょうもねェくらい好き。」
真弓「おおおおきたさんんん!?」
沖田「……なァ、真弓。今日は何の日?」
真弓「エイプリルフール、…ですけど?」
沖田「何をする日でしたかねィ?」
真弓「う、嘘を吐いても許される日です。それ、私さっき全部言いましたよね?」
沖田「あー、そーかー。エイプリルフールって今日かー。そーかー。」
真弓「ちょ、棒読み!!」
沖田「…愛してまさァ、真弓。」
真弓「沖田さ…、」
沖田「だから、一生俺の傍に居てくだせェ。」
真弓「……っ、…私、も、」
沖田「四月馬鹿でエイプリルフールかぁ…。」
真弓「沖田さん?」
沖田「真弓、顔が真っ赤になってやすぜ?」
真弓「!!」
沖田「さぁーて。じゃ、俺は今から土方コノヤローを人間不信になるまで嘘地獄に突き落としてきまさァ。」
真弓「…………私が先に突き落とされてますけどォ。」
沖田「エイプリルフール万歳。」

【嘘を吐くとは限らない】
(俺はいつだって自分に正直なだけでさァ。)

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エイプリルフール#06 桂小太郎

真弓「小太郎って嘘吐けるの?」
桂「何を馬鹿な。嘘の一つも吐けないようでは攘夷など夢のまた夢だ。」
真弓「では、どうぞ。」
桂「…急に言われてもな。」
真弓「ふふ、なんてね!無理に嘘吐かなくて良いよ。普通にお喋りしよ。」
桂「あ!そうだ真弓。俺はついに昨日かまっ娘クラブのナンバーワンに上り詰めたぞ。」
真弓「え!すごいじゃない!!」
桂「ああ。だから、もう攘夷などやめて、善良な一般市民として生きていくつもりでいる。」
真弓「そうだったんだ…。新たな第一歩、おめでとう!!」
桂「……真弓。」
真弓「じゃあ、今日はお祝いしよ!小太郎の新しい人生を、」
桂「真弓!!」
真弓「…な、何。」
桂「嘘だ。」
真弓「…へっ?」
桂「かまっ娘クラブのナンバーワンも、攘夷をやめるのも、全部嘘だ。」
真弓「うわ、すっかり騙された…。信憑性高すぎて…。」
桂「真弓がリクエストするから応えただけだ。基本的に嘘は好かん。」
真弓「アドリブ対応能力あり過ぎでしょ。…やっぱ侍的には嘘って卑怯とか汚いってイメージだから?」
桂「…いや、真弓に嘘を吐くのは後ろめたい気がしてな。」
真弓「真面目ー。」
桂「うるさい。お前には本当の俺を見ていて欲しいだけだ。」
真弓「……言われなくても見てるよ、いつも。」
桂「なら構わん。」

【嘘が嫌い】
(別に嘘を吐かなければならない日ではないだろう?)

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エイプリルフール#07 坂本辰馬

辰馬「…という訳じゃき、真弓。」
真弓「またまたぁ!」
辰馬「いやいや!その一つ前の星は、地面が全部プリンで出来ちょってのぉ!」
真弓「何それ!すごい美味しそう…。銀時はそこに住むって言いそう!」
辰馬「他にもテディベアみたいなのがウロウロしちょる星もあったがじゃ!」
真弓「わぁ!可愛い可愛い!!行きたい!」
辰馬「…さて、今話した星の中で一個だけ実在せん星があるぜよ。さぁ、どーれじゃ!?」
真弓「えー…全部良かったのにー…。本当に一個だけは嘘なの?」
辰馬「一個ってのが嘘かもしれん、か…。なるほど、真弓は面白いところに目を付けたのぉ!」
真弓「うそ!まさか全部嘘!?」
辰馬「あっはっはっは!!こりゃたまげた!相変わらず、とんでもないおなごぜよ!」
真弓「じゃ、じゃあ、本当に全部…、」
辰馬「さぁて?それは"悪魔の証明"ってやつじゃ。」
真弓「悪魔??」
辰馬「そうじゃ。悪魔がおる事を証明する為には連れてきたらえいが、おらん事を証明する為にはこん世界全部を探して、」
真弓「…ごめん、辰馬。分かりにくい。」
辰馬「つまり、嘘だと証明するには全惑星を調べんといかんが、本当と証明するには真弓とその星に行けば済むじゃろ?」
真弓「要するに?」
辰馬「わしと行く宇宙旅行はまっこと面白いもんになるぜよ、真弓。」
真弓「い、今から!?」
辰馬「さぁ!出発ぜよー!!」

【嘘かどうか確かめよう】
(全部本当だと知ったら、おまんはどんな顔するがじゃろうな。)

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エイプリルフール#08 高杉晋助

真弓「晋助…、大事な話があるの…。」
高杉「…お前が改まるなんて珍しいじゃねェか。何だ?」
真弓「実は…。出来ちゃった、みたいなの…。」
高杉「は?物が捨てれずにごちゃごちゃしっぱなしの部屋の片付けか?それともいつも消し炭になってる可哀想な料理の事か?」
真弓「うっ…。そのカウンターはかなり痛い。瀕死確定した。」
高杉「事実を述べただけだろうが。…で?何が出来たって?」
真弓「………赤ちゃん。」
高杉「……。」
真弓「…私と、晋助の、…子供。」
高杉「……。」
真弓「…あの、リアクションが欲しいんですけど。私が滑ったみたいな空気なんですけど。」
高杉「でかした。」
真弓「嫌よ!私はこの子をおろしたりはしない、って、……はいぃ!?」
高杉「俺の子なんだろ、産め。」
真弓「ああああのあのあの!晋助さん?私達まだキスしかした事ないですけど??」
高杉「そうだな。」
真弓「だから、子供が出来るわけない!っていうツッコミを待ってるんですけど。エイプリルフールだから。…知ってる?エイプリルフール。」
高杉「…馬鹿にしてンのか、真弓の癖に。」
真弓「いっ、いたたたた…!つねらないで!!」
高杉「キスだけでガキが出来る訳ねェだろうが。」
真弓「し、知ってる!私が欲しいのは言葉のツッコミであって、つまり暴力反対ー!!」
高杉「キスだけだったら、…なァ?」
真弓「……あの、その笑顔怖いです。どういう意味ですか、それ。」
高杉「お前、酔い潰れて俺の部屋で寝てた事あったろ。…目の前まで運ばれてきた据え膳を逃してやったとでも思ってンじゃあるめーな?」
真弓「それって…!!し、信じらんない!!晋助の変態!鬼畜!提督!」
高杉「変な韻を踏んでンじゃねェよ。」
真弓「(うそうそ!じゃあ、もしかしたら本当に晋助の子供がお腹にいるかもしれないの!?ど、どうしよう、心の準備が…!)」
高杉「(馬鹿か。お前に対して、ンな無体働くかよ。…まぁ、面白いから暫く放っておくか。)」

【嘘に乗る】
(嘘も信じ込みゃ、いつか事実になるだろうよ。)


end

 
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