【狂愛教師2】
 
放課後の国語準備室。
運動部の声に隠れるかのように、 水音と嬌声が混じる。
「っや、…あ、っ……もぅ、…ん…ッ、!」
「んー?またイきそう?」
聞きながらも打ち付ける腰の速度は落とさない。
すると、程無くして有村の体がびくびくと痙攣した。
どうやら達したようだ。
「ふっ、今日はいつもよりイくの早ェな。やーらしィ。」
自身を有村の中に突き立てたまま、その反応を観察する。
荒い呼吸に上下する有村の胸の先端を舌で転がしながら、息が整うのを待つ。
「はぁ…はっ……、んぅ、せんせ…ちょっ、と、…待って…ッ」
「待ってるけど?…もういい?ゆーっくり動いてやっから。…な?」
「、だ、…だめ…ッ、も、お腹…くるし……、あっ、んん、ッ、」
有村の呼吸が完全に整う前に、俺は再び律動を始める。
今溢れたばかりの有村の愛液と、少し前に有村に注ぎ込んだ俺の精液とが混ざり合って、さらに厭らしい音が部屋に響く。
「はー…最高…っ。有村のナカ、完全に俺の形になってる…。地道に頑張った甲斐があったなァ?」
声を抑えながらも喘ぐのに必死な有村には俺の声は届いていないらしく、返事は無い。
「俺より棒に夢中ってか。…はぁ、…は、っ、俺も、…もう出るッ、」
押さえていた有村の腰をさらに引き寄せ、本日2回目の精液を有村のナカに流し込んだ。
「! 有村…、お前、今のでまたイッたの?…はぁ、…はははっ、もう才能だわ、それ。最初に処女膜ブチ破った時から考えると急成長だな。先生、嬉しいよ。」
有村は肩で息をしながら、放心したように虚ろな目で天井を見つめていた。


**********


初めて国語準備室に有村を呼び出した次の日、俺は再び有村を招き入れた。
ハメ撮り写真を撮られたと思い込んでいる有村は、俺の誘いに従うしかない。
(誰にも助けを求められない、可哀想な有村。)
写真には俺は写ってない。
流出されて困るのは有村だけだ。
(仮に本当に写真が存在してたとして、ンな勿体ねェこと絶対にしねェけどな。)
有村の乱れた姿を見て良いのは俺だけだ、俺だけじゃなきゃいけない。
存在しない写真と言葉で脅せば、有村の身体に触れるのは簡単だった。
セーラー服を目繰り上げると、昨日付けたキスマークが生々しく残っていた。
それを目にして、最後まではしない、という自身が掲げた誓いは簡単に崩れ去った。
俺はセーラー服を元に戻してやると、有村に言った。
「んじゃ、今日はこっち座って。」
「……あの、先生、私、」
「悪いようにはしねェから。写真、消して欲しいンだろ?」
写真、という言葉を聞いて、有村は大人しく指定されたソファーに座った。
(ようこそ、蜘蛛の巣へ。憐れな蝶。)
俺はその隣へ腰を掛ける。
ギシッと軋む音と同時に、僅かに有村が俺から距離を取った。
…まぁ、今さら信用されてるとは思ってないけど。

「受験勉強は順調?」
「……はい、今のところは。」
「ふはっ、そんなに警戒すンなよ。順調なのは良いことじゃねーか。お前、授業も真面目に頑張ってるもんな。えらい、えらい。」
肩を抱くように腕を回し、有村の頭を撫でてやる。
有村は俺の行動が意外だったのか、戸惑ったように頬を赤く染めていた。
(男慣れしてねェんだろうな。こんな事で照れるとか可愛すぎだろ。)
これからもっと恥ずかしい目にあうなんて、知らずに。
「そんな頑張ってる有村には志望校合格して欲しいんだよ、先生は。…でも、先生、口軽いからさァ?」
「…っ、昨日の、"私の頑張り次第"って……。」
「そ、有村がちゃんと先生の言うこと聞けたら、写真も消してやるし、窃盗の件は一生黙っててやる。進路の相談もしっかり乗ってバックアップまでしてやる。」
そう告げて、俺は有村をソファーに押し倒した。
「だから、一緒に頑張ろうな?有村。」
有村は返事をしなかったが、抵抗もしなかった。

「ほら、あーん。」
お手本のように自分の口を開けて指を指すと、有村は恐る恐る唇を開いた。
俺はそのまま舌を捩じ込み、有村の口腔を犯す。
有村が驚いて口を閉じようとするより早く、俺は有村の唇の端に指を掛けて阻止した。
「んんー…!」
「っは、呼吸止まってンぞ…。ん、…」
有村の舌を捕らえて堪能していたが、このままでは窒息させてしまいそうだ。
名残惜しいが有村の唇を解放してやり、俺はそのまま耳元で囁く。
「慣れるまで、これからたくさん練習しような?」
「っ、」
有村の肩がびくりと跳ねる。
唇が有村の耳に触れそうな程近付けて、俺は続けて言った。
「何、もしかして耳弱いの?」
「ぁ…、違っ…、」
否定の言葉と反応が一致しない。
「首筋とどっちが弱いんだろうな?」
ペロリと舐め上げると、有村は顔を真っ赤に染めて俺を押し退けようとする。
(そんなの、感じてるって白状したのと同じなんだけど、分かってねェんだろうなァ…。)
ゾクゾクと競り上がってくる加虐心に、自分の物が大きくなっていくのを理解した。
「たーっぷり愛撫してやりてェんだけど、今日はメインイベントがあるから、ちょっと我慢な?」
「え…?」
メインイベントという単語に有村が疑問を抱いているうちに、俺は有村のスカートの中を弄って下着を剥ぎ取った。
「っ、…先生、返して…!」
「うん、返す返す。まァ、全部終わってからな。」
言い終わると同時に有村の太股を掴んで大きく開脚させた。
有村は信じられないというような目を俺に向ける。
「何?昨日も見てンだし、そんな顔すンなって。…ここ、たくさん可愛がってやっからよ。」
敏感な芽に指を這わせ優しく撫でる。
有村は言葉が出ないのか、拒絶するように首を左右に振った。
(素直じゃねェなァ…。)
分かっていたことだけど、と無視を決め込んで舌を這わせた。
「ゃ、…だ…」
「んー?じゃあ、嫌じゃなくなる、まで、…ん、"頑張って"みようぜ…、」
羞恥を煽るようにわざと音を立てて舌を動かすと、有村は両手で自分の口を抑えて快感をやり過ごそうとしていた。
(可愛い…。)
今、有村を支配しているのが他でもない自分だという事実が堪らない。
鼠径部と内腿をゆるりと指先で撫でると跳ねるような反応が返ってきた。
俺は舌と指を使って徹底的に芽を攻め上げた。
「っ、こんなの、…、」
「"気持ち良くて仕方ない"?…だろうね、もうイキそうだし。」
「……んん、ぁ、あぁっ」
咄嗟に口元を押さえたのか、くぐもった嬌声が聞こえた。
いつの間にか溢れた愛液は有村の身体を伝ってソファーに染みを作っていた。

「気持ち良かったみてェで何よりだけど、今日はもう少し進路の"相談"しような。」
「……え?」
有村が理解するより早く、蜜壷に指を差し込んだ。
(ギリ二本ってとこだな、しっかり解しておかねェと…。)
俺が指を動かす度に、ぐちゅりと卑猥な水音が鳴る。
「せんせ、…何して…」
「大事な準備だよ。有村がちゃんと"卒業"する為の、な?」
まだ呼吸が整わない有村を尻目に、俺は空いている手を自身のベルトに掛け、外す。
その様子をぼんやりと見ていた有村は、俺が取り出したモノを見て我に返った。
「……あ…ぁ…」
「有村、ちゃんと見て。…これから何するか、分かるよな。」
先走りに濡れて怒張した自身を有村に見せ付ける。
(有村の綺麗な目に、俺の欲が映ってる…。興奮しすぎて痛いくらいだ。)
俺はゆっくりと指を引き抜いて、愛液に濡れた指先を舐める。
まだ充分にほぐせていないかもしれないが、初めてならそこまで拡げられないだろう。
俺は一度深呼吸をして、自身を有村の秘部に宛がう。
「ゃ、だ、……せんせ、…痛いっ、」
「んー…皆"初めて"は痛いらしいからなァ…。まだ全然入ってねェけど、すぐ慣れると思うぜ。」
どれだけ優しくゆっくり動いたところで、結局痛いのには変わりないだろう。
有村のナカを押し進めると、甘い声とは程遠い、呻きや叫びに近い声があがる。
それさえも俺を興奮させるのには充分過ぎた。
「っく、…キツ過ぎ…、はは、これは痛ェだろうね。」
「ぃ、…っ、!!」
可哀想に思う気持ちも、慈しむ気持ちも無いわけではないが、その声に、表情に、たまらなく欲情してしまう。
ようやく有村と繋がったという事実に、異常な程、興奮する。
その律動はもう止められない。
優しく丁寧に抱きたいのに、飢えて貪るかのように犯している。
「有村、すげーイイよ。…我慢しようと思ってたけど、このまま出すな?」
「え、ぁ…、待っ、…」
答えを聞き届けることなく、俺は有村のナカにたっぷり欲望を吐き出してから自身を引き抜いた。
有村は放心したようだったが、快楽の余韻というより痛みからの解放によるものだろう。
分かっていたが、ナカでイく為にはまだ経験値が足りないのは間違いない。
「よしよし、よく頑張りました。」
俺は有村が落ち着くまで優しく頭を撫でた。
(これからたくさん経験を積ませてやるからな。)
そんな事を考えている男の手だとは知らずに、有村は安心したように瞳を閉じていた。

「身支度は俺がしてやるから、これ飲んで。」
有村に水と錠剤を手渡して、体を拭く為のタオルを用意する。
「これ…?」
「アフターピル。子供が出来たら困るだろ。」
すっかりドロドロに汚してしまった肌を綺麗に拭き取りながら告げると、有村は言葉を失っていた。
(こいつにとっちゃ、非現実過ぎて理解出来ねェって感じか。)
タオルの端に鮮血が付いているのを横目で確認しつつ、俺は有村から錠剤を奪って口の中に捩じ込んでやった。
「心配すンなよ。万が一があれば、堕胎の費用は俺が出すから。」
口元まで水を運んで飲ませてやったが、角度が悪かったのか、有村の唇から水が一筋零れ落ちた。
(ちゃんと飲まねェと困るの有村なんだけどな…。)
中出ししておいて言えた義理じゃねェけど、有村はまだ高校生で。
これから大学に進学して、きっと就職もする。
今、妊娠してしまうと、その未来は迎えられないかもしれない。

有村を手に入れたくて、犯して汚して、俺だけの物にしたくて。
…そんな狂った俺に唯一残った理性なのかもしれなかった。


**********


ぼんやり天井を見つめていた有村は体を起こし、俺が用意した水と錠剤を手に取った。
それを見届けてから、俺は自身の身形を整える。
ゴムを着ける時もあるが、少しでも不安要素があれば有村に必ず飲ませた。
今では用意しておけば自発的に飲むようになった。
「あ…。」
その声に振り返ると、手が滑ったのか有村は水を引っくり返してしまっていた。
「あーあー…。ほら、ここは先生が片付けておくから、濡れたとこ拭いて制服着な。薬飲めた?新しい水、用意するか?」
「…いりません。」
有村はポツリと呟いて、身支度を続ける。
決して俺に逆らわないコイツは、今も俺に懐くことはない。
自分のしている事を考えたら、当然なのかもしれないが。
(それでも、手離してやれない。)
今の関係は、有村が卒業してしまえば終わる。
別の手を考えなくては、早急に。
(笑える。別の手があったら、こんな事になってねェのに。)
有村は振り返らずに、国語準備室から出ていった。


締め切っていた窓を開けると、沈みかけの陽射しと冷たい風が部屋の中に流れ込んでくる。
ちらりと校門前に目線を送ってみたが、有村の姿は無かった。
(この吹けば消えるような理性が無くなれば、俺はアイツを手に入れる為なら、道理に外れた事も平然とやってしまうだろう。)
最初から、分かってる。
有村の人生を尊重したままでは、永遠に俺の物にはならないという事を。
どっちが早いだろうな。
お前が卒業するのと、俺の理性が完全にブッ壊れてしまうのは。

そういえば。
"私は財布を盗んでいない"と主張していた有村だったが、結局その後、真犯人が現れる事もなく、今ではその主張をしてくる事すら無くなった。
いくら主張したところで、有村の鞄に財布が入っていたのは事実だし、…まァ、盗んだ奴が盗んだとバカ正直に申し出てくるわけは無いのだが。
この状況証拠を見たら、十人中十人が有村が犯人と言うに決まってる。

「俺の可愛い真弓がそんな事出来るわけねェのになァ?」
あの時の絶望の顔も、俺が助けると分かって安堵と申し訳無さの混ざった顔も。
嗚呼、今思い出しても、堪らない。

俺が"真犯人"を知っているのを、有村は知らない。

「はははは…、そうか。そうだよな。」
俺の理性なんてものは、最初から残ってはいなかったんだ。
残ってなんかなかった、ずっと前から。
「…もっと堕ちて。俺と同じ所まで。」
さっきまで有村が身体を預けていたソファーを見つめながら、ぼそりと呟く。
きっと明日も明後日も、俺は有村を呼び出して、このソファーに縫い留める。
身体は手に入れた。
心だけが、どうしたら手に入れられるのか分からない。
いや、この関係にしてしまったのは自分だ。
もうそんなもの、二度と手に入らないのだろう。
「手に入らねェなら、…いっそ。」

俺だけがどんどん堕ちていく。
俺だけが。

窓を閉める頃にはすっかり日が落ちて、ガラスに反射して映る自分の顔を見て、俺はただ静かに笑った。


end…?


 
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -