それはとても青空が綺麗な朝の事。
まだ少し寒い外気から逃れる様にホワイトブルーの髪の少女は宿屋の毛布を肩まで上げて丸まった
しかし体を丸めた時に足に何かがカツンと当たって、彼女は何だろうかとうっすら瞳を開けた
ぼやけた視界に映るのは眩しい位の朝日と、白いシーツにピンク色の毛布…そして
「何…これ」
自分の丁度目の前にある白い人の毛の様なもの…寝ぼけ眼で不思議に思って手を伸ばせば、以外にもつるつるとして触り心地がいい。
何かの毛皮かなと思い、彼女はそれを掴むとクイと引っ張った…刹那
「ピッ!?」
「―――え?」
まるで笛の様な短い音
それに驚いて慌てて白い毛から手を放した彼女の前で、もぞりと毛布が動いた
その瞬間、彼女はもう眠気など吹っ飛んでしまったのだろう…けれど勇敢なのか無謀なだけなのか、彼女はそのゴソゴソと動く物体から毛布を勢い良く剥いだ
「………」
「……え…?」
「?」
「…えぇぇええぇぇ!?」
AM.7:28
三月の爽やかな青空に一人の少女の悲鳴が響いた。
ミモザの初恋
1.はじめまして
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