初めて貴女と会った時……


「初めまして翡翠童子様 これから貴女に御仕えする菖蘭と申します」
「………そうですか…よろしくお願い致します」


なんて綺麗な人なんだと思った。
髪はまるで翡翠を溶かしたようで、
瞳はまるで夕日を見つめたようで、
肌はまるで絹の衣の様だった。


「翡翠童子様」
「はい?」
「今日は桜が一段と綺麗ですね」


彼女は桜が大好きで、他にはと聞くとある花が好きだと言った。
それから私は一鉢の鉢植を育て始めた。


彼女が好きだと言った花。
黄色い、とても気高い香りを放つ花。
その花言葉は、まるで未来を暗示するようだったけれど……






『daffodil』





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