ありえない。
私の思考は最早、その単語一色だった
慈愛と慈悲がウリのはずの観世音菩薩から非情な仕打ち(池に落とされる)を受けてしまった私の身体は普通なら浮力があるから浮かぶ筈なのに、何がどうなっているのやら確実に底に沈んで行っている…
服を着ているからにしろこれはありえないスピードだ
しかも最初に落ちた時はゴボゴボと空気が上に向かって上って行っていた筈なのに、何故か今は空気の泡は下へ向かって下りて行く
もう一体どうなって居るのだ、此処は…私がそう内心で呟いた時、フワリと少しの浮遊感を感じた
ハロー、グッバイ
3.夢オチを希望してみる一日
- 1/3 -
[*前] | [次#]