「あーあ ひと雨来るなこりゃあ……」
「宿か何かに着くまでに間に合うかな」
「賭けるか?無理な方に千円」
「俺も」
「オレもっ」
「だから…賭けになってませんって…」
「賭けてる意味ないじゃん……」


この世界に来て早3日、敬語もやめて(『やめろ』という三蔵様のお達しで)何となく馴れて来たけれど、やっぱり戦闘時にはお荷物になってる自分がいる。
『足手纏いだ。』そう言って同行を拒否したのに、何故私を連れて来たのか………答えは未だ判らない。
そう思う反面、強くなりたいと………せめて自分を守るくらいの強さが欲しいと思う。
先程から、空は雲行きが怪しい。
そんな会話の途中で悟浄が悟空に『どうした?』と問うた。


「いや……なんかさっきから変なニオイがする」


その言葉に三蔵が『そういえば』と何かを言おうとしたとき……


「!? ちょっと……皆あれを……!!」
「おい何んだよコレ…」
「死……体?」



八戒が示した先には、体に札をはられた無数の妖怪の死体があった。






『訣別〜生きる意味〜』





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