「うわわわわわッ」


ガタンガタンと岩場を降りると言うより落ちるようにジープは進む


「〜〜〜〜いやコレ絶対おかしいっての!!」
「だって地元の方がここしか道がないって」
「これ 道じゃなくて崖って言わね!?」
「わ、ぶッ」
「確かに途中まではただの山道だったんですけど、ね。」


今更な事を言う後ろの二人に八戒はどうしたものかと苦笑すれば悟空が『悟浄が「めんどいからジープで行こう」なんて言うからだーーっ!!』と怒鳴り、言われた悟浄も『〜〜〜人のせいにすんじゃねえ 猿ッ!!』と悪態を吐く、相変わらずの車上


「おい 八戒、止めろって!!」
「ここまでスピードついちゃったら止める方が危ないですって」
「ほんっっとーーーにこの山に三蔵いるんだろうな!?」
「確証はないけど目撃談だけが頼りですから、それに―――」
「―――うわッ 前、前!!!」
「あ」


八戒が何か言うより早く悟空の声が耳に入り前を見た二人は感覚的に悟った、もう手遅れだな…と
そして、静かな水面に盛大な水柱が上がり…―――


「つめてェーーーー!!」
「ありえねェだろ、これ」
「お決まりのパターンってヤツですね…」


冷たい水に身体を濡らして三者三様に零した言葉、本来ならばそれで終わりになる筈だったのに


「そこの着水トリオさん、こんな処で何やってんの?」


その声は、よく聞き慣れた声だった。






『カラス〜〜』





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